コウコラム:「服を買わない生活」の中で考えたアレコレを書きます

第360回 無知はコワい

『裁縫女子』(リトルモア)
『裁縫女子宣言!』(バジリコ)
購読してくれたという
宮城県在住Mさんから
メールをもらいました。

なんと、
21歳女子だというのに
超しっかりした文章で、
いや、というか、私ごときに
どんな文章がしっかりしてんのか
なんてわかるわけないんだけど、
はたして21歳だったときの自分が
こんなことを↓書けたかというと、

〈いかに頭を使わずに
やっていたかを思い知らされ、
自分と向き合うことができました〉

いや、絶対無理だった
と確信できる点で、
スバラシー文章だと私は言いたい。

そうかあ、
21歳女子にも通じたかあ。
スゴいなあ、
やっぱり年齢じゃないんだなあ、
気づく力って。

今日の手芸部でも言ったんだけど、
洋裁の本には、
こう縫え、は書いてあっても、
どうしてそう縫うかは書いてない。

たとえば、
ボタンホールの向きの理由とか
話したんだけど、
そういうの、
コウさんはどこで知ったんですか?
ってよく聞かれます。

自分で実際に作って
失敗して気づいたともいえるし、
前から疑問でいて、
なにかぜんぜん別のジャンルの本を
読んだときに
「あ、こういうことだったか」と
気づくこともあります。

間違いないのは、
裁縫だろうが料理だろうが、
その専門の分野の本を読むだけでは
わからないことはたくさんある
ってことですね。

私たちが、
何かを自分の手で作りたい、
と思ったときは、
自分の中に、
何かを知りたいという欲求があるんだと思う。

その自分の知りたいという欲求の
根っこに対する答えのようなものは、
どんなに詳しい作り方の本にも
絶対に書いてない。

この間、ラジオ(J-WAVE)聞いてたら、
チャラが出演していて、
「ちっとも変わらないねえ」
ってナビゲーターに言われてて、
そしたらチャラが
「ええっ、すごい変わりましたよ、
若いころはすごいバカだったもん」
みたいなことを言ってて、
何もわかってなかった、
だったかもしれないんだけど、
まあともかくそんな感じの会話の中で
チャラは「無知はコワいですよ」
って言ったのよ。

「無知はコワい」。
このセリフを言ったり書いたりする人を
私はすごい尊敬しちゃうんだ。

「無知はコワい」。
このセリフを書いた女性として
今思い出せるのは、
女優の高峰秀子さんと
連合赤軍事件の永田洋子さん。

このふたりの本の中の
「無知ほどコワいものはない」
(大意)というセリフはグッときた。
ほんとにコワいと思ったもの。

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『裁縫女子』(リトルモア)のインタビューなど】

雑誌『hito(ヒト)』3号

「サイゾーウーマン」

●歌人の枡野浩一さんとのユースト対談↓
http://www.ustream.tv/recorded/12750111

●写真家の大野純一さんとのユースト対談↓
http://www.ustream.tv/channel/ohnojunichi

●文筆家の近代ナリコさんの『裁縫女子』(リトルモア)書評↓
http://bit.ly/fHvj35

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(発行:日本文芸社
 企画:エム・エム・クリエーション
 編集協力:ツルシカズヒコ