コウコラム:「服を買わない生活」の中で考えたアレコレを書きます

第451回 きみどりみどろあおみどろ

2年前の3月11日14時46分、
私は自宅で
手芸部に初参加だったYさんと
ふたりでした。

ニュージーランドにおうちがあるYさんは、
事情があって帰省中ってことで、
昨年ニュージーランドに帰るまで
ほぼ毎週手芸部に通ってくれました。

Yさんがバイトしてるとこに
ミシンの上手な人がひとりいて、
その人が縫い物関係はすべて
やるらしいんだけど、突然
「あなた、やって」ってふられたら
どうしようかと想像するだけで
キョーフでキョーフで、
ってふるえてました。

「そんなの、その人に
やってもらっときゃいいじゃないの」
ってアタシが言ったら、
「イジワルで、わざと
やらされるような気がするんです」
って。

実際、Yさん、ほんと下手くそでねえ(笑。
最初は何作ったんだろ。
雑巾だったかな。
コースターかな。

それから、
ランチョンマットとか
巾着袋のようなものを作って、
だんだんうれしそうな顔を
するようになって、
最後はネルシャツを作ったんでした。

Yさんとは、よく3・11の話をしました。
あのときはあんなことになるとは
思わなかったねえ、って。

年も近かったし、
好きな漫画の趣味もわりあい似てた。
土田よしこの『きみどりみどろあおみどろ』を
Yさんが覚えてるって言ったときは、
かなり感激しました。

英語の話とか、
外国人と日本人の違いとか、
毎回いろんな話して盛り上がったりして。

映画『マッドマックス2』でメル・ギブソンが、
eight を「アイト」って発音してて、
あれずっと気になってたんで、
Yさんに聞いてみたり。
ま、実際はオーストラリア英語なわけだが、
おとなりなわけだし。

手芸部にコンスタントに通ってた人が
やめるときって寂しいんだよね。
Yさんの場合は、
遠く離れたニュージーランドに
帰っちゃうってこともあり
(遊びに来てくださいって言ってたが
たぶん行けないしねえ)、
特に寂しかったような気がした。

最後の日、Yさん帰るとき、
目にいっぱい水みたいなの
ためてたしね。
Yさん、元気かなー。

あの日は、Yさん、
徒歩で目黒の自宅へ帰って行きました。
1時間半くらいかかったってメールが
夜、届いたと思う。

大震災の何日あとだったか、
新聞で土鍋でごはんを炊く方法が紹介されて、
それが、
20年間毎日土鍋でごはん炊いてる私から見たら
ちょっとめんどうな炊き方だったんで、
もっと簡単に炊けるよ、イラスト描いたし、
みたいなツイートしたらリツイートされて、
それが編集プロダクションの方の目にとまり、
出版化された本が
『節電女子』です。

中身は「節電」とかよりもっと根源的な
普遍的なことを描いたつもり、
タイトルはギャグのつもり、
なんだけど、
あんま通じてなかったかも(笑。

*********************
●近畿地方のみなさん、
出張1日コウ手芸部もどうでしょう!
※4/7の大阪開催分、残席あります。

*********************

フツーのコウ手芸部(笹塚)
ほぼ毎日やってるよ!
みんなの作品は、FBページ
裁縫女子宣言!で見てね。

*********************
FBページで裁縫女子2(仮題)自主連載中!
第1章「帰って来た裁縫女子」
第2章「麗香裁縫学院」
第3章「裁縫と良妻賢母」
第4章「明治のコスプレ女子」
pixiv へも裁縫女子2(仮題)投稿開始しました。
※オールカラーでの単行本化を希望しています。
版元募集中!

*********************
ワタナベ・コウ著
『裁縫女子宣言!
 はじめて作る自分だけのシャツ』

バジリコ)は好評発売中!

*********************
●YouTube 「クレヤン放送局」は↓
http://www.youtube.com/user/watanabe3kou
 「ワタナベ・コウの【ひとりおしゃれ工房】」では、
 「『裁縫女子宣言!』を作ろう!」を公開中。

*********************
『裁縫女子』(リトルモア)のインタビューなど】

雑誌『hito(ヒト)』3号

「サイゾーウーマン」

●歌人の枡野浩一さんとのユースト対談↓
http://www.ustream.tv/recorded/12750111

●写真家の大野純一さんとのユースト対談↓
http://www.ustream.tv/channel/ohnojunichi

●文筆家の近代ナリコさんの『裁縫女子』(リトルモア)書評↓
http://bit.ly/fHvj35

●『裁縫女子』は↓で最初の4ページが読めます(無料)。
http://xfs.jp/yVaxt

●ワタナベ・コウの漫画単行本第2弾
『節電女子』発売中!
(発行:日本文芸社
 企画:エム・エム・クリエーション
 編集協力:ツルシカズヒコ