コウコラム:「服を買わない生活」の中で考えたアレコレを書きます

第623回 芦原将軍仁王立ちの石膏像


なんかいまさらって感じがしなくもないが、
『本郷菊富士ホテル』
(近藤富枝著/中公文庫)を読みました。

本郷菊富士ホテルは、
1916年、日陰茶屋事件が起きたとき、
伊藤野枝と大杉栄が暮らしていた
有名な下宿屋です。

弥生美術館に行ったときに
跡地の石碑を見たことがあります。
確か、弥生美術館の隣りだったか、
とにかくすぐそばだったような気がする
谷崎潤一郎とか竹久夢二とかの作家と
外国人が多く住んでいたようです。

著者の近藤富枝さんという方は、
瀬戸内寂聴さんと東京女子大学で同窓、
『断髪のモダンガール』の森まゆみさんの
叔母にあたる方らしい。

森まゆみさんの
一連の明治大正女性本もそうだけど、
この『本郷菊富士ホテル』も
作家評伝のダイジェスト版ですね。
ある時代、ある場所をキーワードにした
人物の短い紹介文集という。

こういうダイジェスト版は、
自分がよく知らない作家については
わりと役に立つね。
参考文献も掲載されてるし。

だけど、ダイジェスト版である分、
紋きり型の人物評だなと
感じる描写もあるなあ。

まあ、それはともかく、
この本で最も面白かったというか
役に立った記述は、
1915年大正3年に上野公園で
行なわれた東京大正博覧会に
芦原将軍仁王立ちの石膏像が
陳列されていた、という個所。

これは描きたいわあ。

芦原将軍というのは、
自分を将軍だと思い込んでいた○チガイ。
当時は超有名人で、
彼が入院している巣鴨病院では
毎日(じゃなかったかも)会見が開かれて、
それが新聞記事になったというほど。

芦原将軍のことは、
明治大正のことを書いた本を読んでると
わりとよく登場するけど、
私が読んで印象に残ってる芦原将軍ものは、
出久根達郎の
古本屋時代のエッセイを集めた単行本。
書名は失念。
あれは最高に面白かった。

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