コウコラム:「服を買わない生活」の中で考えたアレコレを書きます

第791回 ヒジャブ女子と裁縫女子 その1


facebookのタイムラインで、
こんな画像ニュース↓を発見。

●ムスリム女性が被る布 “ヒジャブ” が
今すごいことに。

今年のお正月くらいだったかなあ。

拙著『節電女子』(日本文芸社)
サバさんのモデルでもある
コウ手芸部部員の
パキスタン女子Mさんから
「今はブルカ(=ヒジャブ)も
かわいい布のもの、たくさんあります」
って聞いてホントか?
と思ってたんだけど、
いやあ、ホントだったー、
ヒジャブかわいい!

アタシもかぶりたくなったー!



 
ブルカとヒジャブは、
もともとは違うものらしいんですが、
アフガニスタン、パキスタンあたりでは、
頭にかぶるスカーフをブルカと呼び、
インドネシア、マレーシアあたりでは
ヒジャブと呼ぶようであります。

東京外国語大学インパキ中退
(しつこいっ)のアタシは、
1982年にパキスタン(カラチ、
モヘンジョダロ、ラホール)に
行ってるんですが、
当時のパキスタンでは、
若い人にピンクやブルーのブルカを
かぶる人もいたものの、
ほとんどの女性のブルカは黒だった、
と記憶しています。

ところが、昨年、Mさんから借りた
パキスタンのスタイルブックに
カラフルなブルカが
たくさん掲載されててー。

「街ではこんなカラフルなの、
つけないんでしょ?」って
質問したのでした。



 
これは、
単にイスラム圏の若い女性が
ファッションナブルになった、
ということだけではないようです。

2010年に、
女性の権利を奪うものとして
フランスだかで
ブルカ着用禁止の法律ができたしょ。

グローバリズムが行き届いて
フラットな社会になると、
異者に不寛容になるというか、
他者に対する想像力が欠如するというか。

科学で全部解明できると思って
前へ前へ進んだつもりが、
どんなに進んだ科学でも「こころ」の問題は、
解決してくれないことを
100年以上かかって学んだ、というか。

このあたりの問題は、
今日のトップニュースであろう
理化学研究所の笹井某氏の自殺とも
無関係ではないでしょう。



 
「イスラム教は女性を抑圧している
遅れた宗教だ」というDUMMIESの
一方的な思い込みに対し、
当事者の女性たちが、
ヒジャブは自らの意志で
身につけているのだと言って、
逆に「古い衣装」のヒジャブを
現代的に身につける流れになってるようです。

まあ、ある意味、
反面教師によって、
女性たちはヒジャブとは何かを
深く考えるようになった、
とも言える。

これってまるで、
裁縫は女性を抑圧する古いものだ、
というDUMMIESの思い込みに対抗して、
主体的に裁縫女子やってんだよ!
と主張しているワタナベ・コウさんみたい(笑。

*********************
手芸、服飾、美容、食品など
コウせんせの楽天お気に入りリスト↓
●ワタナベ・コウのmyページ 
 

********************* 
10月21日(火)13:00〜14:30
和光大学ジェンダーフォーラムで
講演します(一般聴取可能)。
タイトルは
「裁縫する女のジェンダーポリティクス」。
10/11からミニ個展も開催!

*********************
子ども手芸(&ついでに英語)教室↓
●ワタナベ・コウの子ども手芸教室
夏休みの自由研究にどうぞ!

*********************
コウ手芸部
FB裁縫女子宣言!
●FB裁縫女子2(仮題)
●pixivワタナベ・コウ
  

*********************
●YouTube 「クレヤン放送局」は↓
http://www.youtube.com/user/watanabe3kou
 「ワタナベ・コウの【ひとりおしゃれ工房】」では、
 「『裁縫女子宣言!』を作ろう!」を公開中。

*********************

雑誌『hito(ヒト)』3号にインタビュー掲載

「サイゾーウーマン」にインタビュー掲載

●歌人の枡野浩一さんとのユースト対談↓
http://www.ustream.tv/recorded/12750111

●写真家の大野純一さんとのユースト対談↓
http://www.ustream.tv/channel/ohnojunichi

●文筆家の近代ナリコさんの『裁縫女子』(リトルモア)書評↓
http://bit.ly/fHvj35

●『裁縫女子』は↓で最初の4ページが読めます(無料)。
http://xfs.jp/yVaxt