コウコラム:「服を買わない生活」の中で考えたアレコレを書きます

第44回 大雪自慢

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北日本で大雪、と新聞に載っていたので、
母にも雪はどうか聞いてみた。
「降ってるよ」という程度で、たいしたことはなさそうだった。

今年はわりあいあちらも大雪なようで、
新聞やテレビを見るたび、電話をかけた。
電話しないと
「お前からだけ、見舞いの電話がなかった」と不満がるのだ。
といって、電話しても「たいしたことはない」ばかりなの。
「たいしたことはない」って、
大雪に慣れているのをいかにも自慢しているような口ぶりで、
なんだかヘンな感じなんだけど。

でもまあ確かに、積雪量を聞いても最近の大雪はたいしたことがない。
私が実家に住んでいた70〜80年代は、
4、5メートルの積雪はフツーだった。
冬中、家の1階は真っ暗で、
実際、2階から出入りしたりはしていなかったけれど、
できる状態ではあった。

上京して、東京で暮す中学や高校の同級生と会うと必ず
「数十センチで大雪だなんて信じられないよねえ」と言っていた。
「数センチの雪で電車が止まるなんて」とか
「なんであんなにコロコロ転ぶんだ」とか
「東京に住んでる人は雪道を歩くのが下手だよねえ」とか言って笑った。
今思い出すと、うちのおかあさんの「たいしことがない」とそっくりだ。
あんなに雪が積もる田舎に住んでいたくないから東京に来たはずなのに、
まるで大雪の国で生まれ育ったことを自慢してるみたいな感じだった。