コウコラム:「服を買わない生活」の中で考えたアレコレを書きます

第1510回 頭わるくないから教えてえええ


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12年前のカタログハウスの1日教室
「ミシンで浴衣」の回に参加した
というKさんが、茨城県石岡市から
コウ手芸部に初参加してくれました。

で、Kさんも例によって、
しつけ、印つけ、仮縫いをする
「正統派」の洋裁教室に通っていたそうです。

夏の服を作りたいと思って
夏に作りはじめても冬になる、
冬に冬の服を作りはじめても
夏に出来上がる。

型紙は原型から作って、
自分のサイズにピッタリになるよう
何度も仮縫いして作ったあげく、
なんだか野暮ったい……。

いや、これらすべての不満、
20年前にも、いや、30年前にも
メジャーだったと思うんだけど、
世の中の仕組みが100年経っても不変なように、
変わらずなんですねえ。

わかっている方は多いでしょうが、
洋服がきちんと作れることと、
合理的に教えられるかどうは別脳です。

よく、母親が洋裁なり和裁なりが得意で、
教えてもらったことがあるけど、
母親が怒ってしまうから
ちゃんと教えてもらえなかった、
という話を聞きます。

大半の人が、
親と子だからそうなのだ、
と言いますが、
私は違うと思います。

自分の親、こと、母親を
客観的に評価するのは難しいことですが、
冷静に、理屈で、合理的に教えられないのは
親子だからではありません。

母が子に教える、と言えば、
うちの近所で小学生の娘に
勉強を教えているお母さんが
いるんですよ。

窓を開けてると、
おかあさんのヒステリックな声が
よおく聞こえるんですよ。

少し前は、足し算を教えていた、
というか、子どもに暗唱させてました。

「1たす1は2、
1たす2は3、
1たす3は5」
って言うんですね、子どもが。

そうするとお母さんは、
「1たす3は?」と問い返す。

子どもはまた
「1たす1は2、1たす2は3、
1たす3は5」を繰り返す。

ボールとかなにか物を置いて
数えさせて教えればいいのになあ、
とか思ったりして聞いてるんですが、
ひたすら暗唱なんですよ。

たぶん、娘は、
特に、算数が出来ないんだろうね。

ある意味、最初のああいう教えられ方で
算数が嫌いになるんじゃないかと。

算数は暗唱じゃないから面白いのに。

たぶん、お母さん、
数学が苦手だったろうと思います。
特に、図形が苦手だったんじゃないかと。

今日は、とうとう、業を煮やしたお母さん、
「バ〜カ」って。

「バ〜カ」

「バカじゃないもん(泣き叫び)」

「じゃ、頭がわるいんだよ、
頭がわるいから出来ないんだ、
頭がわるい子には教えられない」

「わるくない、わるくない、
頭わるくないから教えてえええ(泣き叫び)」

何の本だったかなああ、
1937年に日中戦争がはじまり、
1940年に太平洋戦争がはじまり、
1941年に国民学校が出来て、
総動員体制に入っていったとき、
学校での教え方は、
理解させる方法ではなくなって、
ひたすら暗譜暗唱になっていったと書いてあって、
なるほどなあ、面白い話だなあと思いました。

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