コウコラム:「服を買わない生活」の中で考えたアレコレを書きます

第163回 10年後はわからない

構想20年制作期間50日の話題作、
7/27発売の『節電女子』(日本文芸社)は、
裁縫教室を舞台にした
ギャグ・コミックエッセイ
なんですけどね、

登場人物は、
わがコウ手芸部参加者を
モデルにしてます
(あくまでモデル、そのままではない)。

その中のひとり、パキスタン出身のSさん
(ちなみに登場人物の名前はすべて仮名)の国では、
服を手作りする人が「まだ」多くて、
生地店さんが街に「まだ」たくさんあるんだとか
(という話は『節電女子』には出て来ない)。

生地店の客は生地の知識が豊富で、
たとえば綿の混紡なら、生地を触って
綿のおおよその割合がわかる人が多い。
客は生地の良し悪しも見分けることが出来て、
いい加減な生地が売られていようもんなら
「こんな粗悪な生地でこの値段は高い!」と
店に文句を言ったりする……。

「でも、10年後には
どうなってるかわかりません」とSさん。

日本でも1970年ころまでは
生地の良し悪しのわかる人は
わりといたんじゃないかと思うけど、
10年後には絶滅危惧種になってたよね。
文化は積み上げていくのは時間がかかるのに
衰退するときはあっという間だ。

Sさん、
「真夏にポリエステルの服を着て、
暑い暑いって言ってるの、
よくわかりません」とも言ってたけど、
私も同感だわね。

●ワタナベ・コウの漫画単行本第2弾
『節電女子』は7月27日発売!

(発行:日本文芸社/企画:エム・エム・クリエーション
 編集協力:ツルシカズヒコ

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【ワタナベ・コウ漫画デビュー作『裁縫女子』(リトルモア)の
 インタビュー、対談、書評】

雑誌『hito(ヒト)』3号

「サイゾーウーマン」

●歌人の枡野浩一さんとのユースト対談↓
http://www.ustream.tv/recorded/12750111

●写真家の大野純一さんとのユースト対談↓
http://www.ustream.tv/channel/ohnojunichi

●文筆家の近代ナリコさんの『裁縫女子』(リトルモア)書評↓
http://bit.ly/fHvj35

●『裁縫女子』は↓で最初の4ページが読めます(無料)。
http://xfs.jp/yVaxt

●YouTube 「クレヤン放送局」は↓
http://www.youtube.com/user/watanabe3kou