週刊ポチコラム:ポチことツルシカズヒコが雑誌批評などを書きます

vol.23 神足裕司氏の書き手としての責任意識の欠落

7/1にオンエアされたTBSラジオ「小島慶子 キラキラ」で、
プロ書評家・吉田豪さんが、
拙著『「週刊SPA!」黄金伝説』を紹介してくれました。

その中で吉田豪さんは
拙著の記述の誤りを2点指摘しています。

第1点は『月刊OUT』に〈石野卓球や吉田豪も投稿していたらしい〉(19頁)という記述があるのだが、
吉田豪さんは投稿はしてなかったそうです。
僕は吉田豪さんに会ったことがあり、
彼が「『OUT』の読者でした」という発言をしたのだが、
それを僕が「投稿してました」と勘違いしたようです。

第2点は以下の記述に関して。

〈88年秋にスタートしたこの「スパ!ボイス」には、
ナンシー関や助川哲也や吉本すいかのコラムがあった。
助川哲也はドリアン助川として音楽活動をする前の彼であり、
吉本すいかは現在の吉田豪である〉(69頁)

吉本すいかと吉田豪さんは別人。
これは、僕の思いこみによる完全なミスです。

以上、2点に関して、僕の記述の誤りを認めます。

吉田豪さんは神足裕司氏の記述にも言及している。

新宿の「ナジャ」というバーで僕と神足氏が口論になり、
僕が神足氏に殴られ、僕も殴り返したという記述(164頁)に関し、
神足氏に真相を確認したのだそうだ。

吉田豪さんによれば、神足氏はこう答えたという。
殴ったということに関しては「俺は殴ったりしていない」。
口論になった理由に関しては
「彼(ツルシのこと)が狙っていた女の子を俺が取ったから」。

以下、僕の反論。
「俺は殴ったりしていない」に関しては、いや事実、僕は殴られました。
だから、僕も殴り返したのです。
「彼(ツルシのこと)が狙っていた女の子を俺が取ったから」
に関しては、そんな事実はまったくないです。

神足氏は「女の子を取った取られた」という、
矮小な争い事にしたいのだろうが、
そもそも、僕と彼が口論になったのは、
彼の書き手としての責任意識の欠落を僕が彼に指摘したからです。
吉田豪さんが番組でもその下りを紹介してますが、
興味のある方は『「週刊SPA!」黄金伝説』を読んでみてください。

番組全体のトーンで気になったのは、
『「週刊SPA!」黄金伝説』で書かれた、
当事者の神足裕司氏の虚言によって、
(ここにも神足氏の彼の書き手としての責任意識の欠落を感じる)
拙著が「色モノ」本の類いに思われがちだったこと。

僕は当時の自分の言行を記録したメモを保存していて、
それを参考にして書いているのです。
曖昧な記憶で書いているのではありませんよ。

でも、吉田豪さんの読み手としての深さがあったし、
紹介の仕方も「できるだけおもしろく」
というサービス精神が感じられた。