●1/17
瀬戸内寂聴
『美は乱調にあり 伊藤野枝と大杉栄』
(岩波現代文庫)発刊
●2/16
瀬戸内寂聴
『諧調は偽りなり 伊藤野枝と大杉栄』
上・下巻(岩波現代文庫)発刊
↓
下巻の巻末対談で瀬戸内寂聴が、
『美は乱調にあり 伊藤野枝と大杉栄』で
辻潤の不倫相手を
代千代子とした間違いを認める。
●1/17
瀬戸内寂聴
『美は乱調にあり 伊藤野枝と大杉栄』
(岩波現代文庫)発刊
●2/16
瀬戸内寂聴
『諧調は偽りなり 伊藤野枝と大杉栄』
上・下巻(岩波現代文庫)発刊
↓
下巻の巻末対談で瀬戸内寂聴が、
『美は乱調にあり 伊藤野枝と大杉栄』で
辻潤の不倫相手を
代千代子とした間違いを認める。
●4月
田中伸尚、
奥州市立後藤新平記念館を訪れ、
野枝が後藤に宛てた書簡を確認する。
↓
田中伸尚
『飾らず、偽らず、欺かず
ーー菅野須賀子と伊藤野枝』p206
●10/21
田中伸尚
『飾らず、偽らず、欺かず
ーー菅野須賀子と伊藤野枝』
(岩波書店)発刊
【1月】
●1/1
第一次『労働運動』3号。
大杉「知識階級に与う」(巻頭論文)
印刷活版工の従業員からなる
日本印刷工組合信友会は
知識階級とは没交渉で
労働者自身の自発により運動している。
その対極にあるのが大日本労働総同盟友愛会。
大杉「労働運動と知識階級」
山川菊栄、赤松克麿、鈴木文治
賀川豊彦、吉野作造、内田魯庵らの批評。
大杉「労働運動理論家賀川豊彦・続」
●1/1
有吉三吉スパイ事件起きる。
➡『日録・大杉栄伝』p315
●1/1
『解放』2巻1号。
野枝「山川菊栄論」
与謝野晶子、平塚らいてふ、
山川菊栄の人物比較評論。
●正月
麹町区富士見町の新詩社で歌会開催。
芥川に誘われた江口渙が顔面に
ハンセン病の症状が出た長江を見る。
➡『知の巨人 評伝 生田長江』p231
●1/5
新橋の平民倶楽部で東京労働者新年会開催。
堺為子の三味線で長江、
真柄、長唄の合唱をする。
●新橋平民クラブ、
浜金港亭での社会主義者新年会で、
黒燿会一同が演劇
「電工」「十二の棺」を上演。
➡『大正自由人物語 望月桂とその周辺』
(小松隆二著/岩波書店)
(黒燿会関係は以下同)
●1/11
豊多摩監獄の大杉、野枝に手紙を書く。
仕事は本所の東栄社のマッチの箱張り。
次女・エマ誕生。
●1/22
吉田一、出獄し大杉宅に滞在。
野枝、彼の粗野で無遠慮な
図々しさに辟易する。
●1/26
牛込神楽坂倶楽部で
「珍芸百出の『横行会』開催。
➡『知の巨人 評伝 生田長江』p233
【2月】
●2/1
第一次『労働運動』4号発行。
野枝(25歳)「閑却されたる下婢」
「堺利彦論」
(普選運動をしている堺への批判)
●宮嶋資夫が家族を伴い
比叡山に来山し正覚院に住む。
この間に無想庵は山を下りる。
辻も2月末、下山。
●2/1
『解放』2巻2号。
野枝「ある女の裁判」
●2/5
八幡製鉄所争議始まる。
職工二万三千人によるストライキ。
『溶鉱炉の火は消えたり』の著者、
浅原健三が「日本労友会」を組織。
●2/5
早稲田大学、
大学令(1919年)により大学になる。
政治経済学部・法学部・文学部・商学部
・理工学部・大学院を設置。
大正時代の早稲田大学(旧専門)の正門
From Wikimedia Commons
●2/7
森戸事件に抗議する「思想団大会」
神田青年会館で開催。
長江、「火薬は火を呼ぶ」の演題で講演。
●2月〜3月、八幡製鉄所争議。
●長江、『雄弁』2月号に
「あるべからざる社会とあるべき社会と」。
マルクスとモリスについて言及。
●2/29
豊多摩監獄の大杉、野枝に手紙を書く。
この年の大雪について、監獄内の寒さついて。
【3月】
●3/15
大杉、評論集『労働運動の哲学』
(東雲堂書店)出版。発禁になる。
自序文
〈車夫故野沢重吉君に本書を献ずる〉
●3/18
東京帝大経済学部助教授の職を追われた
森戸辰男を支援する会「思想家の会」が
万世橋ミカドで開催。
長江、堺らが参加。
●3/23
大杉、巡査殴打事件の刑期満了で出獄。
●3/28
らいてう、市川房枝、
奥むめお、上野精養軒で
新婦人協会発会式挙行。
在京賛助者のひとりとして堺利彦列席。
堺、らいてうに菅野すが子が
獄中で読んでいた『婦人問題』を渡す。
『婦人問題』は「枯川」時代の堺の旧著。
裏表紙に「菅野所有」という
すが子の自筆文字。
●3/28
大杉宅に『労働運動』関係者を招き、
出獄祝いを催す。
大杉、野枝を手伝い
野菜の下ごしらえをする。
野枝は炊事をしながらよく「ケンタッキーのわが家」を唄った。
●大杉、馬場孤蝶を訪問。
馬場「君の顔と斎藤緑雨の顔は、
どこか似ている」
大杉「緑雨なら異存はない」
●欧州大戦後の恐慌が始まる。
●『改造』3月号。
野枝「クロポトキンの自叙伝に
現われたるロシアの婦人運動」
【4月】
●4/1
高畠、『霹靂(へきれき)』創刊号に
「生田長江君の癩病的資本論」発表。
➡『知の巨人 評伝 生田長江』p241
●4/1
『解放』4/1号。
野枝「自由母権の方へ」
➡『大杉栄 伊藤野枝選集 第十三巻』
●4/2
大杉、『死線を越えて』の
賀川豊彦の歓迎会に出席。
●4/3
大杉、神田青年館で開かれた
森戸事件裁判の支援演説会に参加。
対話式演説を実行。
賀川豊彦、感心する。
●4/3〜4/4
黒燿会第1回作品展覧会
(日本最初のプロレタリア美術展)。
大杉栄、堺敏彦らも出品。
機関紙『黒燿』創刊。
●4/6
大杉、魔子と和田と関西旅行に出発。
●4/8
大杉、神戸の賀川豊彦を訪問。
ファーブルの『昆虫記』英訳本を借りる。
●4/12
大杉、帰京。
比叡山にこもっている宮嶋とは会えず。
●4/30
第一次『労働運動』5号。
大杉「革命的サンジカリズムの研究
新文学博士米田庄太郎氏を論ず」
大杉「無政府主義の腕」
イタリア人のアナキスト、
エンリコ=マラテスタについて。
大杉「いわゆる評論家に対する僕等の態度」
大杉「労働運動の転機」
●4/30
野枝&大杉(35歳)、
神奈川県三浦郡鎌倉町字
小町瀬戸小路の貸家に移転。
豪邸の前に警察の監視小屋。
野枝「自由母権の方へ」
(『解放』4月号)。
【5月】
●辻、『唯一者とその所有』
「人間篇」を日本評論社より刊行。
●5/2
日本初の労働祭(メーデー)開催。
「来れ上野公園!」。
大杉、服部浜次と現場に向かうが
予防拘束され参加できず。
社会主義者や労働者、5000人動員。
労働組合の共同戦線ができる。
共同戦線を可能にした
要因は3月の経済恐慌もある。
➡『大杉栄研究』p283
●5/9
岩野泡鳴、急死。
↓
堀場清子『青鞜の時代』p242
●長江、
『雄弁』5月号に社会劇「責任者」発表。
芳川鎌子事件をテーマにしている。
●5/18
大杉、翻訳書『革命家の思出
クロポトキン自叙伝』出版(春陽堂)。
●5/19
メーデーに参加した組合などで
労働組合同盟会が創立。
後に東京の主要組合のほとんどが参加。
関西でも
関西労働組合連合会が結成される。
●5/28
大杉と野枝の共著『乞食の名誉』刊行。
●この月ころ
高橋英一(岡田時彦)、
鎌倉の大杉宅を来訪。
●大杉、『改造』5月号に
「クロポトキン総序」執筆。
クロポトキンへの訣別宣言?
【6月】
●6/1
第一次『労働運動』第六号で廃刊。
大杉「新秩序の創造」
「演説もらい」についての見解を述べる。
大杉「米田博士へ」
大杉「社会的理想論」
〈信者の如くに行動しつつ、
懐疑者の如くに思索する〉
大杉「新秩序の創造」
4/3に神田青年館で開かれた
森戸事件裁判の支援演説会の
対話式演説について説明。
大杉「組合運動と革命運動」
大杉「C・T・Gの近況」
●6/2
市村座で長江の「長沢兼子」上演。
芳川鎌子を取り扱ったため上演禁止に。
●6/7
辻、神近市子を訪問。
「秋田雨雀日記」六月七日に
「午後四時ごろ、神近君を訪問した。
辻潤君がいて三人で
八時ころまで快談した。」とある。
神近市子の居所については一月一日に
「神近君は出獄後、
宇井家に寄宿していた」とある。
●6月上旬
辻、再び比叡山に上る。
後に「永遠の女性」「白蛇姫」と呼んだ、
当時同志社の学生だった
野溝七生子と知り合う。
宮嶋の「ところへ京都や神戸から、
多数人が集まるようになつて
山の上も騒がわしくなつた。
自由人聯盟以来警察の注意も
だんだんきびしく、
ここにも常尾行がつくようになつたので、
延暦寺でも警戒しはじめて、
宿院との間もだんだんぎ
こちなくなってきた。」
➡宮嶋資夫「遍歴」
●高畠素之訳『資本論』
第一巻第一分冊が大鐙閣から発刊。
六円九十銭。
【7月】
●7/1
らいてふ、この日から洋服を着る
(断髪は大正12年から)。
半月後、市川房枝も洋服になる。
●下旬ころ
天津在住の大杉の妹、松枝が大杉宅を来訪。
エマを松枝の養女にする。
野枝、別れ際に大声を上げて泣く。
➡安成二郎『無政府地獄』「大杉君の遺児達」
【8月】
●末ころ
上海で開催される
極東社会主義者会議への招請をするため、
上海の朝鮮仮政府の使者・李増林が
大杉を訪問。
大杉、応諾する。
【9月】
●長江、『面白倶楽部』9月号に
小説「犯罪」発表(~11月号)。
被差別部落問題に切り込む。
「鈴が森お春殺し」の犯人、
石井藤吉(1918年8/17死刑)が書いた
『聖徒となれ悪徒』が下敷き。
●この月
宮嶋、比叡山から帰京の途中に大杉を訪問。
【10月】
●神近、片岡(鈴木)厚との
新居に移る(青山)。
●10/7
辻、神近市子、片岡(鈴木)厚の
結婚披露会に出席。
(秋田雨雀「秋田雨雀日記」)
神近市子に片岡厚を
紹介したのは、辻という。
「秋田雨雀日記」には、
午後五時から、神楽坂の倉田家で、
宮嶋夫妻、遠藤夫妻、大泉、伊沢、
尾崎、辻の諸君出席とある。
千葉県山武郡大網町に
生まれ育った片岡厚は
母方の実家、東金市の豪農、
鈴木家と養子なった。
片岡は神近より四歳年下。
●10/20
夜、大杉、大船駅から列車で日本脱出。
コミュンテルン主催の
極東社会主義者会議に
出席のため神戸から上海に密航。
この日夜、自宅を出る直前に
近藤と信友会の桑原錬太郎が来訪。
正進会の機関紙『正進』(7号11月号)掲載
「宣言ー正進会争議」を執筆。
信友会と正進会、その合同した印刷工連合会、
機械連合会、芝浦労働組合など、
印刷工、機械工を中心に、
大杉らアナキストと結びついていた。
➡『大杉栄 伊藤野枝選集 第五巻』P284
●10/25ころ
大杉、上海着。
前週までバートランド・ラッセルが
投宿していた一品香旅館に滞在。
コミュンテルン主催の
極東社会主義者会議に出席。
ロシア共産党のコミンテルン
極東支局責任者、
グリゴリー・ヴォイチンスキーや
陳独秀(中国共産党初代総書記)と会う。
●野枝、魔子を連れて福岡に帰省。
●新婦人協会の雑誌『女性同盟』創刊。
【11月】
●11/5
大杉栄著『クロポトキン研究』刊行。
野枝の文章2編収録。
売れ行き好調で版を重ねる。
●11/23〜11/29
黒燿会第2回作品展覧会。
会場は星製薬7階。
大杉栄ら出品。
●11/29
大杉、日本脱出の旅を終え自宅に戻る。
【12月】
●長江、小説『環境』
(「犯罪」改め)刊行。
●12/10
大杉、神田青年会館で開かれた
日本社会主義同盟の大会に
行き検束される。
●12/12
近藤榮蔵が大杉を来訪。
第二次『労働運動』への参加を決める。
●12/18
遠藤清子、持病の胆石の発作で急逝。
↓
堀場清子『青鞜の時代』p243
●12/25
大杉、肺患再発の兆し。
有楽町の露国興信所の一室を
病室兼事務所として借りる。
●この月ころ
大杉、東京毎日新聞の客員記者になる。
日本脱出から帰国した1923年7月に離籍。
●この年の秋以降
阪本清一郎、大杉と山川を来訪。
●年末
大杉「日本における最近の
労働運動と社会主義運動」。
草稿のまま保管される。
【5月】
●5/29
堀切利高編著
『野枝さんをさがして
定本 伊藤野枝全集 補遺・資料・解説』
(學藝書林)発刊
【9月】
●9/22
『伊藤野枝memorial90』が
福岡市「さいとぴあ」で開催される。
【11月】
●11/16
大杉栄・伊藤野枝没後90年集会が、
東京都新宿区四谷区民ホールで開催される。
【?月】
野澤笑子死去。
↓
田中伸尚『飾らず、偽らず、欺かずーー菅野須賀子と伊藤野枝』_p117
●1月
田中伸尚、伊藤ルイから
「待春」と書いた年賀状もらう。
↓
田中伸尚
『飾らず、偽らず、欺かず
ーー菅野須賀子と伊藤野枝』p7
●5/30
山崎朋子編
『叢書女性論第二三巻 伊藤野枝全集 大杉栄全集別冊』
(復刻版)発行(大空社)。
↓
『定本 伊藤野枝全集 第四巻』
「伊藤野枝著作目録」p504
●6/28
伊藤ルイ(ルイズ)、胃癌で死去(74歳)。
↓
『定本 伊藤野枝全集 第一巻』月報1
大杉豊「大杉栄を受けとめた弟妹と娘たち」
(『新日本文学』2003年9月・10月号)
●驚きももの木20世紀
「大杉栄と伊藤野枝~愛と自由への闘争~」
【4月】
●4/15
NHKテレビが島田清次郎『地上』を取り上げ
「涙たたえて微笑せよ
/明治の息子・島田清次郎」放映。
●4/20
松本伸夫『日本的風土をはみだした男
パリの大杉栄』(雄山閣出版)発行
【8月】
●野枝たちの墓石、今宿の地に帰る
(野枝たちが生まれ育った海岸の反対側の山)。
➡『野枝さんをさがして』(「野枝さんの墓」)
今宿上ノ原、叶ケ岳の中腹。
↓
『伊藤野枝と代準介』p200
【12月】
●12/7
田中伸尚、博多で伊藤ルイと会う。
↓
田中伸尚
『飾らず、偽らず、欺かず
ーー菅野須賀子と伊藤野枝』p6
●暮れ
鎌田慧、
伊藤ルイに案内されて、
今宿の山中にある
大杉、野枝、宗一の墓石に詣でる。
↓
鎌田慧『大杉榮 自由への疾走』
(岩波現代文庫)p502
●松本伸夫、
東京・西新橋の慈恵会医科大付属病院に
入院中の青山義雄の聞き取り取材を始める
↓
松本伸夫『日本的風土をはみだした男
パリの大杉栄』p243
●松本伸夫、パリ取材をする。
大杉が宿泊していた
ホテル・ヴィクトル・マッセ、バル・タバランなど。
↓
松本伸夫『日本的風土をはみだした男
パリの大杉栄』p101
●8/31~9/5
新宿区区民ギャラリーで
「大震災・大杉栄と仲間たち展」
林倭衛「出獄の日のO氏」陳列される
↓
松本伸夫『日本的風土をはみだした男
パリの大杉栄』p10
●『AERA』9月7日号
「大杉栄はソ連崩壊を予見していた」
↓
松本伸夫『日本的風土をはみだした男
パリの大杉栄』p5
●9/16
静岡市沓谷霊園
「大杉栄之墓」の前で
営まれた墓前祭。
松本伸夫が
菅沼幸子、野沢笑子、伊藤ルイに面会。
※「大杉栄らの墓前祭実行委員会」
(同市鷹匠三・一九・五
鷹匠共同法律事務所内 臼井茂会長)の
女性史研究家、市原正恵から
一枚の複製写真を送ってもらう。
大杉がパリで逮捕された後、
刑務所に送られるまでの間に
警察の中庭で撮影された写真。
1988年、フランス人アナキスト、
ディディエが訪日し、
菅沼幸子に渡した写真。
↓
松本伸夫
『日本的風土をはみだした男
パリの大杉栄』p7
【6月】
●6/1
大杉栄・伊藤野枝選集
(全14巻/黒色戦線社)刊行始まる。
↓
『定本 伊藤野枝全集 第四巻』
「伊藤野枝著作目録」p490
●秋
青山義雄、パリから帰国。
↓
松本伸夫『日本的風土をはみだした男
パリの大杉栄』p16
【3月】
●3/10
松下竜一『ルイズーー父に貰いし名は』(講談社)出版。
●上記本について
田中伸尚が『週刊サンケイ』に書評を書く。
↓
田中伸尚
『飾らず、偽らず、欺かず
ーー菅野須賀子と伊藤野枝』p8
●
RKB毎日放送で
ドキュメンタリー番組
『ルイズ その絆は』が
放映される
↓
大杉豊『日録・大杉栄伝』p_470
●『辻潤全集 一巻』・五月書房・1982年・4月15日
●『辻潤全集 二巻』・五月書房・1982年・6月15日
●『辻潤全集 三巻』・五月書房・1982年・8月15日
●『辻潤全集 四巻』・五月書房・1982年・10月10日
●『辻潤全集 五巻』・五月書房・1982年・5月15日
●『辻潤全集 六巻』・五月書房・1982年・7月15日
●『辻潤全集 七巻』・五月書房・1982年・9月10日
●『辻潤全集 八巻』・五月書房・1982年・10月30日
●『辻潤全集 別巻』・五月書房・1982年・11月30日
●8/25
荒畑寒村『寒村茶話』(朝日新聞社)発行。
『朝日ジャーナル』
○年○月○日号〜○年○月○日号連載の単行本化。
●8/26
大杉ら三人の「死因鑑定書」が発見されたことを『朝日新聞』が報道。
田中軍医の夫人が保存していたもの。
➡『日録・大杉栄伝』p499
朝日新聞記者・神塚明弘により発見された。
➡『大杉栄研究』p365
伊藤ルイ、衝撃を受ける。
死の直前、野枝は窓の外に
芙蓉の花を見たのではないかと思う。
↓
『ルイズーー父に貰いし名は』p296
菅沼幸子、
権力への怒りと悲しみがじかに迫る。
↓
菅沼幸子「伊藤野枝 はるかなる存在のひと」
『定本伊藤野枝全集』第一巻月報1
●静岡市立沓谷霊園「大杉栄之墓」横に墓誌建立
「荒畑寒村 撰」
↓
松本伸夫『日本的風土をはみだした男
パリの大杉栄』p10
【9月】
名古屋市千種区
覚王山日泰寺墓地にある
橘宗一の墓碑を
名古屋の主婦が散歩中に発見し
『朝日新聞』に投稿。
1972年9月13日
『朝日新聞』の「ひととき」に掲載。
「宗一(八歳←ママ)ハ
再渡日中東京大震災ノサイ
大正十二(1923)年九月十六日夜、
大杉栄、伊藤野枝ト共ニ、
犬共ニ虐殺サル」
➡『大正自由人物語』(p239)
墓碑は橘惣三郎が1927年に建立。
↓
『日録・大杉栄伝』p498
【3月】
●3/24
らいてうの病状が悪化、
この日を最後に
小林登美枝の聞き取りが不可能になる。
【4月】
●4/26
病状が悪化する中、
らいてう、小林登美枝に
岩野清子の離婚裁判の
訴訟記録を見たいと言う。
【5月】
●5/24
午後10時36分、平塚らいてう永眠。
85歳。
病名/胆のう胆道ガン。
【7月】
●7/20
マグドナルド1号店が銀座三越店内に開店
From Wikimedia Commons
【8月】
●8月
伊藤ルイ、
朝鮮人被爆者の運動に関わり始める。
↓
『土方鉄対話集 話しあいませんか
反差別の生き方について』
(解放出版社/1987年9月5日)p17
●8/20
『元始、女性は太陽であった
ーー平塚らいてう自伝(上巻)』(大月書店)発刊。
【9月】
●9/6
『元始、女性は太陽であった
ーー平塚らいてう自伝(下巻)』(大月書店)発刊。
【3月】
●映画『エロス+虐殺』公開。
神近市子(82歳)、
上映差し止めを求めて提訴するが
「周知の事実」として棄却。
●3/31
『伊藤野枝全集 上巻』(学藝書林)刊行。
↓
『定本 伊藤野枝全集 第四巻』
「伊藤野枝著作目録」
【6月】
●6/30
『伊藤野枝全集 下巻』(学藝書林)刊行。
↓
『定本 伊藤野枝全集 第四巻』
「伊藤野枝著作目録」
【8月】
●8/3
らいてう、東京千駄ヶ谷代々木病院入院。
いったん退院。
【10月】
●10月
神近市子(82歳)、
吉田喜重監督、現代映画社、
アート・シアター・ギルド、
三和興行の四者を告訴する。
名誉毀損、プライバシー侵害。
同月
神近市子(82歳)、
勲二等瑞宝章をうける。
※神近市子(82歳)、
この年、
活水の同窓会に出席のかたわら九州を周遊する。
【11月】
●11月
安成二郎の歌碑が秋田県阿仁町に建立され、
荒畑寒村が撰文を草する。
●11/10
らいてう、再入院。
小林登美枝、
入院中のらいてうを訪れ、
自伝の取材をする。
↓
『元始、女性は太陽であった
ーー平塚らいてう自伝(下巻)』p624
【12月】
●12/6
朝5時半、山鹿泰治、死去。78歳。
↓
向井孝
『アナキズムとエスペラントーー
山鹿泰治・人とその生涯』p215
【2月】
●2/10
橋浦時雄(1891-1969)、
代々木病院で胃癌のため死去。
➡『橋浦時雄日記 第一巻』
●2/21
原阿佐緒、故郷宮城県黒川郡宮床村で死去。
80歳。
【3月】
井の頭公園の桜が満開のころ、
『エロス+虐殺』撮影がクランクイン。
➡『女優 岡田茉莉子』
【8月】
●8/6
近藤憲二、死去。
↓
向井孝
『アナキズムとエスペラントーー
山鹿泰治・人とその生涯』p214
●8/20
瀬戸内晴美『美は乱調にあり』
(角川文庫)発行。
【11月】
●11/1
菅沼幸子、伊藤ルイが
ルイの生地、逗子を訪れる。
『ルイズーー父に貰いし名は』p290
【12月】
●神近市子(81歳)、
第32回総選挙に立候補せず政界を引退。