コウコラム:「服を買わない生活」の中で考えたアレコレを書きます

第217回 リバティのシャツ06

シャツ作りでいちばん難しいのは衿。
次に難しいのはカフス。

ある方法をかたくなに信じる人たちによって、
袖つけも難しいとされていたりするけど、
袖つけは難しくありません!
その服のパターン(型紙)によるけどね。

↓カフスは半分に折って、
両端を縫って(上図)、
表に返しておく。

↓袖口はタックをたたんで仮止めしておく。

↓袖は、まず袖山を
袖ぐりに縫いつけて……

↓袖下と脇を続けて縫います。

さて、
洋裁を正式にお勉強した方
あるいは頭の固い人に
この袖のつけ方は評判悪い。

っていうか、
袖つけってなにがなんでも
袖下を先に縫って筒にしてから
「いせこんで」縫いつけなきゃいかん!
と思い込んでいる人が、
なぜかワラワラいて、

だから袖つけは難しい、
うまくつけられない、
っていう人がわりといるんですが、

いまだに高い袖山の「貴族服」を
作ってる人がいるんだってことに、
庶民の私は驚きですよー、奥さん。

先に筒にしてから
袖を縫いつけなきゃいけないような
袖山の高い袖を
「セットインスリーブ」と呼ぶんですが、

よく、
セットインスリーブのシャツは
腕を上げると裾が上がってイヤだ、
とかいう人がいます。

結論からいうと、
セットインスリーブの洋服は
もともと腕を上げるようなことをする人の
ための洋服じゃないんだから仕方ないのっ。

腕を上げることはおろか、
動かずに生活できる人のための服なわけ。
なんでそんな服の作り方を
庶民がさー、
そのまんま覚えたかねえ、
いや、教えたかねえ。

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 編集協力:ツルシカズヒコ

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『裁縫女子』(リトルモア)のインタビューなど】

雑誌『hito(ヒト)』3号

「サイゾーウーマン」

●歌人の枡野浩一さんとのユースト対談↓
http://www.ustream.tv/recorded/12750111

●写真家の大野純一さんとのユースト対談↓
http://www.ustream.tv/channel/ohnojunichi

●文筆家の近代ナリコさんの『裁縫女子』(リトルモア)書評↓
http://bit.ly/fHvj35

●『裁縫女子』は↓で最初の4ページが読めます(無料)。
http://xfs.jp/yVaxt

●YouTube 「クレヤン放送局」は↓
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