コウコラム:「服を買わない生活」の中で考えたアレコレを書きます

第273回 ジュニアスタイル

2月絶対発行希望の夢は
破れましたーーーーーー(泣。

『裁縫女子宣言!
はじめて作る自分だけのシャツ』
(バジリコ)、
今のところ、3月6日に
書店に並ぶ予定です。
3月でも関係ないよね、
みんな(だれ、みんなって?)、
買ってくれるよね!

さて、今回の本は、
私の本ではたぶんはじめての
女性の装丁家さんに
デザインしてもらったんですが、

初顔合わせのとき、
中身の写真とかイラストを見た
装丁家のMさんは、
「『ジュニアスタイル』、読んでました」
っていったんだよねえ。

ジュニー、じゃなくて
ジュニアスタイル、だよ。

『ジュニアスタイル』は、
クレヤン増刊5号でも触れてるけど、
1976年創刊の洋裁雑誌。

正しくは、
『ドレスメーキングのジュニアスタイル
中高生のためのファッションブック』。

創刊されたのが私が中学生のとき。
まさに私のために創刊されたんだわと
狂気乱舞して書店に走りました。

タイトルに忠実に、
中高時代の私は
ジュニアスタイルの「囲み製図」で
服を作りまくったもんですよ。

「囲み製図」というのは、
直線で囲んでいって製図する方式で、
専門的な勉強をしてない人にも
解読しやすい。

『装苑』は文化服装学院の
出版部門である文化出版局が
発行元だから、製図は文化式。
文化式というのは原型を使う製図。
むずかしくはないけど、
自分の原型を作らないといけないので、
ちょっとめんどくさい。

そういえば、この前、
手芸部のだれかが
「原型が売ってました」と
うれしそうにいうんで、
なんでうれしそうなんだろうと思ったら、
「原型」だから、
それを元にどんな形の服でも作れる
型紙なんだと思ったらしい。

「原型」なんてまぎらわしい単語を
使ってるからよね。
わざとだったら頭イイけど(笑、
世界はアタシのもの的表現というか、
勘違いするほうがフツー。
正しい日本語知ってる人ほど
そういう勘違いしちゃうと思う。

「原型」は、
文化式の原型だというだけで、
なんでもできちゃう型ではありません。
まあ、そんなもんないけどね。

で、ジュニスタといえば、
読了した
『セカイと私とロリータファッション』
(青弓社)の、
ロリータファッションのなりたち
という章に、
『Junie(ジュニー)』が登場してた。

『Junie』はジュニスタが
改名したものですが、
94年まで鎌倉書房が発行して
以降は扶桑社が発行したけど、
製図とかのない違う雑誌になってた。

『セカイと私とロリータファッション』
によると、
現在のロリータファッションには、
基になった大きな流れがふたつあって、
そのひとつが
80年代にひとつのピークを迎えた
ロマンチックファッション。

ロマンチックファッションブームを
牽引した雑誌の筆頭は
いうまでもなく『オリーブ』だけど、
80年代後半に
ボディコンが流行ると
『オリーブ』にかわって
(売れなくなったという意味?)
ロマンチックファッションの世界を
受け継いだのが『Junie』らしい。

ジュニスタは、
中高生向けの洋裁雑誌だったんで、
作るとなると、
体に沿ったのとかジャケットとかは
難しいからロマンチックなものに
なっただけのような気がするんだけど、
周回遅れだったのが10年くらいたったら
ブームに合致したってことなんでしょうか。

そんなわけで、
私の作る洋服って
ロマンチックなの?と思ったり
(でないことはないが)。
それで、Mさん、
ジュニスタの名前を出したのかなあ。

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『節電女子』発売中!

(発行:日本文芸社
 企画:エム・エム・クリエーション
 編集協力:ツルシカズヒコ

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『裁縫女子』(リトルモア)のインタビューなど】

雑誌『hito(ヒト)』3号

「サイゾーウーマン」

●歌人の枡野浩一さんとのユースト対談↓
http://www.ustream.tv/recorded/12750111

●写真家の大野純一さんとのユースト対談↓
http://www.ustream.tv/channel/ohnojunichi

●文筆家の近代ナリコさんの『裁縫女子』(リトルモア)書評↓
http://bit.ly/fHvj35

●『裁縫女子』は↓で最初の4ページが読めます(無料)。
http://xfs.jp/yVaxt

●YouTube 「クレヤン放送局」は↓
http://www.youtube.com/user/watanabe3kou