コウコラム:「服を買わない生活」の中で考えたアレコレを書きます

第275回 美のインナーマッスル

本日の手芸部
キナコさんは、
パンキッシュなカーゴパンツを作るべく、
前回からとりかかった型紙作りを終え、
今日でだいたい裁断を終えた感じ。

Nさんも、
裏地つきタンクワンピース
裁断を終えました。

Nさんのタンクワンピースが
裏地つきになったのは、
買ってきたフラノが
薄かったからで、

ブ厚いのは避けてねと
私が言い過ぎたせいで
Nさんがビビり、
これはちょっと裏地つけたほうが
いいかなあ的な
薄さだったわけですよ。

でもまあ別に、
裏地をつけなきゃ着られない
ってわけじゃないんだけどね。
勉強になるんでつけてみましょうか、
くらいな薄さ。
でも、薄いけどね(笑。

そういうどのくらいが厚くて
どのくらいが薄いかが
わからないんです、
ってNさんもいってたけど、
それはもう経験して、
カラダで、
覚えるしかないですね。

というか、
私のいう、これが厚い薄いは、
そのデザインならこのくらいっていう
あくまで個人的な美の基準なだけで、
一般的な基準じゃありませんから、
私のいうことなんて
ぜんぜん無視したっていいんですよ。

クレヤン増刊2号は、
私なりの服作りのコツを
ピックアップしたものですが、
当初は最後の項目に
「ワタナベ・コウを信じるな」を
入れようと思ってて、

私なりのコツを書いたものだけど、
それがすべてではない、
ってこともいいたかった。

「実用本」て、
そのへんが難しいですよね。
マニュアルになっちゃうと結局、
作る人のクリエイティビティを
殺してるようなもんだからね。
そうならない「実用本」を
作りたいんだけど、
そうすると「実用本」では
ないんでしょうねえ。

しかしまあ、
手芸部のいいところは、
対面して教えられること。
こうだけど絶対じゃない
みたいなことも伝えられるのは
ナマのよさだね。

そうはいっても、
コウさんだから
個人的な美の基準があるんで、
自分には個人的な美の基準なんて
ないですよ、だから、
どれが厚くて薄いのか
教えてほしいんです、
ってNさんはいうかもしれないけど
(そういわれるような気がしてきた)、

ないと思い込んでいるだけで
Nさんにも必ずありますよ。
今、明確になってなくても、
これからだんだんハッキリしてきますよ。

そういう「インナーマッスル」(違うか?)
的なものが、服を作ると
鍛えられる気がしますね。

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(発行:日本文芸社
 企画:エム・エム・クリエーション
 編集協力:ツルシカズヒコ

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『裁縫女子』(リトルモア)のインタビューなど】

雑誌『hito(ヒト)』3号

「サイゾーウーマン」

●歌人の枡野浩一さんとのユースト対談↓
http://www.ustream.tv/recorded/12750111

●写真家の大野純一さんとのユースト対談↓
http://www.ustream.tv/channel/ohnojunichi

●文筆家の近代ナリコさんの『裁縫女子』(リトルモア)書評↓
http://bit.ly/fHvj35

●『裁縫女子』は↓で最初の4ページが読めます(無料)。
http://xfs.jp/yVaxt

●YouTube 「クレヤン放送局」は↓
http://www.youtube.com/user/watanabe3kou