コウコラム:「服を買わない生活」の中で考えたアレコレを書きます

第603回 田舎の人の顔


漫画「ふもれすく」執筆中です。
明治後期から大正時代が舞台なので、
その時代のモノやコトを
いろいろ検索しているのですが、
面白いページを見つけました。

日本粧業会の資料館てとこにあった
明治42年7月の東京小間物化粧品商報

化粧品小物関係の業界紙なわけですが、
小説やコラム、
インタビュー記事のようなものもあって
ちょっとした広告入り雑誌なのね。

おかしかったのが、
「田舎の人の顔」という
ストレートなタイトルの小記事。

文學博士の遠藤隆吉という人の談話らしい。
以下、転記します↓
(注:漢字の使い方等現在と違うものあり)

◎田舎に住んで居る人は、
都會に住んで居る人よりも一般に老けて見える。
◎一體人の顔付は、
顔面筋の作用に依って定まるもので、
顔面筋を常に適宜に働かせ居れば、
顔はいつも若やいで活氣を帯び、
表情にも富んで来る。
◎之に反し、
顔面筋を働かせないで居ると
其發達が鈍くなるから、
顔は一定の型に嵌まって了って、
表情が乏しい。
何となく老けて見ゆる。
◎今田舎の人を見るに、
其生活は祖先以来一定し居り、
周囲の事物亦た何等心を刺激するものがない。
従って顔面筋も働かない。
働かないから顔がウスボンヤリになる。
◎然るに都會に住む者は、
其生活が複雑で一寸往來を歩いても俥が來る、
電車が來る、自働車が來るといふ風で、
少しも氣の油断が出來ぬ。
◎其他善い事でも悪い事でも、
種々様々な事が目に入るので、
精神は断へず働かせられる。
従って顔面筋の発達が盛んであるから、
顔はいつも活き活きして居る。
これ都の人が一般に若かく見える所以である。
◎故に田舎の人でも、
適宜に精神を使へば老けることはない。
無論精神を過労すると悲相に陥り、
早く皺なども寄るので、
此間の中庸を得ることが最も大切である。

「ウスボンヤリ」の一語に負けたわ。

****************************
カタログハウス大阪店で開催する4月の
1日教室の参加者募集がはじまりました↓

●4/12(土)ピーコート風ジャケットを作ろう!
●4/13(日)切り替えチュニックを作ろう!

****************************

『裁縫女子的「かわいい」のヒミツ』、
Amazonでも買えます↓

****************************
クレヤン増刊1号『木綿の着物』も、
Amazonで買えます↓


*********************
コウ手芸部の活動報告は、
FB裁縫女子宣言!で!
  

*********************
FBページで裁縫女子2(仮題)自主連載中!
第1章「帰って来た裁縫女子」
第2章「麗香裁縫学院」
第3章「裁縫と良妻賢母」
第4章「明治のコスプレ女子」
※オールカラーでの単行本化を希望しています。
版元募集中!
*********************
pixivワタナベ・コウでも
裁縫女子2(仮題)とかいろいろ投稿してます。

*********************
●YouTube 「クレヤン放送局」は↓
http://www.youtube.com/user/watanabe3kou
 「ワタナベ・コウの【ひとりおしゃれ工房】」では、
 「『裁縫女子宣言!』を作ろう!」を公開中。

*********************

『裁縫女子』(リトルモア)のインタビューなど】

雑誌『hito(ヒト)』3号

「サイゾーウーマン」

●歌人の枡野浩一さんとのユースト対談↓
http://www.ustream.tv/recorded/12750111

●写真家の大野純一さんとのユースト対談↓
http://www.ustream.tv/channel/ohnojunichi

●文筆家の近代ナリコさんの『裁縫女子』(リトルモア)書評↓
http://bit.ly/fHvj35

●『裁縫女子』は↓で最初の4ページが読めます(無料)。
http://xfs.jp/yVaxt

●ワタナベ・コウの漫画単行本第2弾
『節電女子』発売中!
(発行:日本文芸社
 企画:エム・エム・クリエーション
 編集協力:ツルシカズヒコ