ポチのクレヤン編集長日記:ポチことツルシカズヒコが書く身辺雑記

『小早川家の秋』

明大前のアートギャラリー、
キッド・アイラック・アート・ホールに行ってきました。

林倭衛(はやししずえ/1895~1945)という画家の、
没後65年回顧展が開催されていたからです。

林倭衛には「出獄の日のO氏」という作品があり、
O氏とは大杉栄のことで、
林倭衛はアナーキストと交流があった画家として知られている。

今回もアナーキストを描いた作品が展示されていましたし、
アナーキスト関連の書籍も展示されていました。
2月28日まで開催中だそうです。

僕自身アナーキズムに興味を持ち始めているんですけど、
それは個人的な興味の域を超えた、
時代の何かに押されているような気がしています。

夜、小津安二郎監督の『小早川家の秋』(1962年/東宝)を観た。
「小早川」は「こはやがわ」と読むんですね。

吉田喜重が批判した小津作品という興味で観たんですが、
吉田喜重が批判した「合唱をするシーン」は確かにすごくダサイです。

小津が東宝で撮った作品という視点でも興味深い作品らしい。
ネットで調べると、
アドリブ芝居を得意とする森繁久弥や山茶花究と、
小津はうまくいかなかったようです。
確かに、森繁久弥の違和感はものすごいです。
それはそれで「おもしろい」ですけど。

中村鴈治郎は素敵でした。
コウ編集部員はあのジイさんのファンです。