Crazy Yang(クレイジー・ヤン)

Crazy Yang vol.14
クレイジー・ヤン 2016 vol.14:A5判64ページ オールカラー:定価1,080円(消費税込み/送料別)

伊藤野枝原作「動揺」を
ワタナベ・コウが漫画にしました。

伊藤野枝(1895-1923)は
1970年代ごろから注目され始めた、
日本のフェミニズム運動の先覚者だと
いわれています。

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28年8ヶ月の短い生涯でしたが、
ダダイスト辻潤、
アナキスト大杉栄との間に
7人の子供を生み、
『青鞜』の2代目編集長を務め、
『中央公論』『婦人公論』『改造』などに
寄稿する若きスーパーウーマンでした。

「動揺」は1913(大正2)年初夏に起きた、
木村荘太と野枝のラブアフェアについて、
野枝が書いたルポルタージュです。

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辻潤という夫があり
妊娠中でもあった野枝ですが、
小説家志望の荘太のラブレター攻撃に、
野枝の心は動揺しました。

野枝が苦悶を「あるがまま」に
吐き出すように書いた「動揺」は、
『青鞜』に掲載されて評判になり、
野枝は物書きとして注目される存在に
なりました。

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ワタナベ・コウがカラーで描く、
大正時代の築地、
銀座、神楽坂、染井、日本橋などの街並み、
街を闊歩する物売りたちの姿、
まだ緑が多く残る東京の初夏を
彩る木々や花々や生き物たちの、
なんと生き生きしていることか!

自身、着物を自作する
ワタナベ・コウが描く、
着物へのこだわり、
その色彩感覚にも注目したい。

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さらに昨今、再評価の声が高い
明治の画家・小林清親も登場、
原作「動揺」にはない
このあたりのシーンも楽しめます。

巻末、ツルシカズヒコ●文による
「伊藤野枝『動揺』について」の
一考察も読ませる。

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荘太はこの一件から37年後に
自伝を上梓し、
わずか2週間ほどの間の
出来ごとだった「動揺」に
言及していますが、
自伝発刊直前の自死はなぜ……?。

CY大正浪漫コミックス 第1弾です。

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漫画 ワタナベ・コウ
原案 ツルシカズヒコ「伊藤野枝1895-1923」