コウコラム:「服を買わない生活」の中で考えたアレコレを書きます

第303回 裁縫と下田歌子と岐阜県

ああん、もお、
岐阜県関市のMさん!
再びもらったメールが
うれしかったのでまた書くー。

5年前に購入したミシンを
放置したままだったというMさんは、
〈「裁縫とは何ぞや?」から始めようと思い、
読んだ本が『裁縫女子』で〉、

読んだら、
ミシン=良妻賢母たれ!の押しつけが
イヤだったことに気づき、
ミシン=好きでやるもの!
というコウ先生のメッセージに感動し、
伊藤野枝が出て来た時は
度肝を抜かされました、
と書いてくれています。

うれしい、うれしい、うれしいです。
アマゾンレビューのアイツに
読ませてやりたいくらいっ(笑。

「裁縫とは何ぞや?」が
まさに私のテーマなんで。
「裁縫とは何ぞや?」はつまり
女とは何ぞや、人間とは何ぞや、
につながるわりと深いテーマだと
思うんだよねえ。

さて、岐阜県関市のMさん、
なんだか妙に気になって、
続けて触れさせていただいたのは、
今、私の中で
岐阜県が気になる県ナンバーワン、
だからかもしれない。

というのは、
裁縫とは何ぞや、が
永遠のテーマの私としては、
『裁縫女子』の続編を勝手に連載しようと
いろいろ本を読んだりしていて、
中でも最も気になるテーマ、
というか人物が、下田歌子!
クレヤン増刊5号製作ころにその存在を知ったんですが。

下田歌子は1854年生まれ。
主に明治時代に活躍した
エラい女性で、
エラい女性の伝記をまとめた本
とかにも登場するんだけど、
おおまかにいって、
クリエイティブで好きでやっていいはずの
裁縫をつまらないものにし、
私たちが家庭科を嫌いになったのは、
この下田歌子のせい、
といってもいいような人なわけよ。

で、面白いのは、
そんなエラい女性教育者の下田歌子が
実はヤリ●ンで、
伊藤博文など当時の権力者たちと
関係しまくってその地位を獲得していた
ともいわれ、
そのへんは林真理子が書いた
『ミカドの淑女(おんな)』が
超面白いのでおすすめ。

下田歌子って、
写真見ると美人じゃないのに
オヤジうけしたんでしょうか。

マッチョなオヤジと、
オヤジ脳のオンナのおかげで、
自分の大好きな裁縫が
クソつまらないものとして
認識され続けているのは頭来るね。

で、その下田歌子は、
岐阜県の岩村藩の出身で、
彼女の愛人でもあり、
当時の政界の黒幕でもあったといわれる
飯野吉三郎(今でいうスピリチュアルの人!)も
岩村藩の出身てことで、
この岩村藩、
現在は恵那市になっているらしいんだけれども、
戦国時代はかなり重要な地域だったらしく、
織田信長にまつわる話も興味深かったりして、
そんな話を手芸部の岐阜県出身Yさんに
話したら、
「そういえば、ショボイ村なのに、
エラそうな城がありますよ」
なんてことを聞いたりして、
下田歌子のルーツ、岐阜県に
今、興味持ってるんです。
って、この程度の興味だけどね。

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ワタナベ・コウ著
『裁縫女子宣言!
 はじめて作る自分だけのシャツ』

バジリコ)は好評発売中!
書店に並んでいない場合は、
店員さんにぜひ聞こう!

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『裁縫女子』(リトルモア)のインタビューなど】

雑誌『hito(ヒト)』3号

「サイゾーウーマン」

●歌人の枡野浩一さんとのユースト対談↓
http://www.ustream.tv/recorded/12750111

●写真家の大野純一さんとのユースト対談↓
http://www.ustream.tv/channel/ohnojunichi

●文筆家の近代ナリコさんの『裁縫女子』(リトルモア)書評↓
http://bit.ly/fHvj35

●『裁縫女子』は↓で最初の4ページが読めます(無料)。
http://xfs.jp/yVaxt

●YouTube 「クレヤン放送局」は↓
http://www.youtube.com/user/watanabe3kou

●ワタナベ・コウの漫画単行本第2弾
『節電女子』発売中!
(発行:日本文芸社
 企画:エム・エム・クリエーション
 編集協力:ツルシカズヒコ