コウコラム:「服を買わない生活」の中で考えたアレコレを書きます

第767回 「レトロ」と「かわいい」


花柄のマキシワンピが人気らしいですね。

20140710_ph01

↑この手のワンピは、
夏のソーイング企画等で、
何度も作りましたよー。

ちなみに、
複雑な技術も型紙も必要なく、
わりと簡単に作れます。

ギャザーをきれいに寄せるのが
めんどくさいくらいかなあ。

この手のワンピースの
かわいさのヒミツは、
細いストラップと、
たっぷりのギャザー……そして、
永遠不滅の乙女生地、小花柄!

人気のマキシワンピースの小花柄を、
「レトロ」と称しているショップも
あるようで。

今どき「レトロ」は、
昭和の代名詞でもあるらしいけど、
なぜ「レトロ」=「かわいい」なのか。

「レトロ」には、
「未開」あるいは「原始的」という
ニュアンスが含まれています。

「かわいい」とは、
その感覚を持つ人間より目下のもの、
小さなもの、未開なものに対して
抱く感覚です。

よく「かわいい」は
英語に訳せない特殊な日本語と言われ、
最も近いのは「キュートcute」じゃ、
とか言われたりもしますが、
もしかして「レトロretro」が
案外適切じゃないかって気もします。

ちなみに、
はじめての「レトロブーム」は、
リバティ生地を生んだ
英国ヴィクトリア朝で起きました。

資本主義社会が確立して
金は得られたが心は苦しい、
というツラい現実から逃避したくて、
かつて人間が未開の田園に
住んでいたころを懐かしみ、
まだ「未開」の地と思われていた
「東洋」ブームなどが起きたわけです。

小花柄のリバティ生地は、
西洋人の東洋に対する
上から目線によって生まれた
「かわいい」生地と言ってもいいでしょう。

この前、届いてた生地屋さんのメルマガに、
何かの集まりで、20代くらいの人に
「生地って売ってるんですね!」とか
「生地屋さんってあるんですね!」とか
言われたって話が書いてありました。

そうなんですねえ、現実は。
思い知りました。

アタシ自身は、
小説以外の本読む人よりも
裁縫好きのほうがずっと多数派で
メジャーだと思ってますが、
いや、確かに、
服が布から作られてて、
その布を買えるって知ってるって
貴重なことなのかも。


子ども手芸(&ついでに英語)教室↓
●ワタナベ・コウの子ども手芸教室

* 
カタログハウス大阪店での教室、
参加申込みは以下のページから↓

●8/23(土)
ワタナベ・コウの
クイックソーイングを学ぼう!

●8/24(日)
コンシールファスナーあきの
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(東京開催の復活を望む方は、
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生地選びの参考にしたまえっ↓
●ワタナベ・コウのお気に入り


10月21日(火)13:00〜14:30
和光大学ジェンダーフォーラム、
後期の枠で講演します。
タイトルは
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前期講演は7/12(土)上野千鶴子さん!

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コウ手芸部の活動報告は、
FB裁縫女子宣言!で!
  

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●FB裁縫女子2(仮題)
●pixivワタナベ・コウ

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●YouTube 「クレヤン放送局」は↓
http://www.youtube.com/user/watanabe3kou
 「ワタナベ・コウの【ひとりおしゃれ工房】」では、
 「『裁縫女子宣言!』を作ろう!」を公開中。

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『裁縫女子』(リトルモア)のインタビューなど】

雑誌『hito(ヒト)』3号

「サイゾーウーマン」

●歌人の枡野浩一さんとのユースト対談↓
http://www.ustream.tv/recorded/12750111

●写真家の大野純一さんとのユースト対談↓
http://www.ustream.tv/channel/ohnojunichi

●文筆家の近代ナリコさんの『裁縫女子』(リトルモア)書評↓
http://bit.ly/fHvj35

●『裁縫女子』は↓で最初の4ページが読めます(無料)。
http://xfs.jp/yVaxt

●ワタナベ・コウの漫画単行本第2弾
『節電女子』
(発行:日本文芸社
 企画:エム・エム・クリエーション
 編集協力:ツルシカズヒコ