コウコラム:「服を買わない生活」の中で考えたアレコレを書きます
第360回 無知はコワい
『裁縫女子』(リトルモア)と
『裁縫女子宣言!』(バジリコ)を
購読してくれたという
宮城県在住Mさんから
メールをもらいました。
なんと、
21歳女子だというのに
超しっかりした文章で、
いや、というか、私ごときに
どんな文章がしっかりしてんのか
なんてわかるわけないんだけど、
はたして21歳だったときの自分が
こんなことを↓書けたかというと、
〈いかに頭を使わずに
やっていたかを思い知らされ、
自分と向き合うことができました〉
いや、絶対無理だった
と確信できる点で、
スバラシー文章だと私は言いたい。
そうかあ、
21歳女子にも通じたかあ。
スゴいなあ、
やっぱり年齢じゃないんだなあ、
気づく力って。
*
今日の手芸部でも言ったんだけど、
洋裁の本には、
こう縫え、は書いてあっても、
どうしてそう縫うかは書いてない。
たとえば、
ボタンホールの向きの理由とか
話したんだけど、
そういうの、
コウさんはどこで知ったんですか?
ってよく聞かれます。
自分で実際に作って
失敗して気づいたともいえるし、
前から疑問でいて、
なにかぜんぜん別のジャンルの本を
読んだときに
「あ、こういうことだったか」と
気づくこともあります。
間違いないのは、
裁縫だろうが料理だろうが、
その専門の分野の本を読むだけでは
わからないことはたくさんある
ってことですね。
私たちが、
何かを自分の手で作りたい、
と思ったときは、
自分の中に、
何かを知りたいという欲求があるんだと思う。
その自分の知りたいという欲求の
根っこに対する答えのようなものは、
どんなに詳しい作り方の本にも
絶対に書いてない。
この間、ラジオ(J-WAVE)聞いてたら、
チャラが出演していて、
「ちっとも変わらないねえ」
ってナビゲーターに言われてて、
そしたらチャラが
「ええっ、すごい変わりましたよ、
若いころはすごいバカだったもん」
みたいなことを言ってて、
何もわかってなかった、
だったかもしれないんだけど、
まあともかくそんな感じの会話の中で
チャラは「無知はコワいですよ」
って言ったのよ。
「無知はコワい」。
このセリフを言ったり書いたりする人を
私はすごい尊敬しちゃうんだ。
「無知はコワい」。
このセリフを書いた女性として
今思い出せるのは、
女優の高峰秀子さんと
連合赤軍事件の永田洋子さん。
このふたりの本の中の
「無知ほどコワいものはない」
(大意)というセリフはグッときた。
ほんとにコワいと思ったもの。
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【『裁縫女子』(リトルモア)のインタビューなど】
●雑誌『hito(ヒト)』3号
●歌人の枡野浩一さんとのユースト対談↓
http://www.ustream.tv/recorded/12750111
●写真家の大野純一さんとのユースト対談↓
http://www.ustream.tv/channel/ohnojunichi
●文筆家の近代ナリコさんの『裁縫女子』(リトルモア)書評↓
http://bit.ly/fHvj35
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http://xfs.jp/yVaxt
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企画:エム・エム・クリエーション/
編集協力:ツルシカズヒコ)