コウコラム:「服を買わない生活」の中で考えたアレコレを書きます
第830回 個人的なことは世界史だ
新潟妙高から帰京しましたー!
いやあ、いやいや、短い期間でしたが、
濃密な時間を過ごしてまいりました。
人間について考えさせられたね、
あれこれ。
さて、今回、持ってった本は、
『スキャンダルの明治』(奥武則著/ちくま新書)と
『イギリス帝国の歴史』(秋田茂著/中公新書)。
『スキャンダルの明治』は、
目次に黒岩涙香(くろいわ・るいこう)
とか相馬家騒動とか、
読んだことある内容だし、
行間もあいてて文字も大きめだし、
すぐに読めそうな感じで、
いいかなと。
この前読んだ
限界芸術論 (ちくま学芸文庫)にも
ちょうど涙香のプチ評伝が
掲載されてたせいもある。
本は部分的にかぶる内容のものを
続けて読むと早く読めますね。
最も興味深かった部分は、
新聞の文体が、
音読前提の文章から
黙読用の文章に変化していった、
ってくだりですかね。
黙読とは近代なり……
このあたりは、
一種の近代批判本でもある
『限界芸術論』の内容を
連想させました。
あいまいさを含むしゃべり言葉が
「消滅」して、
しゃべりの進化形のような顔をして
「文章」が出現したわけですが、
大衆小説のような
たくさんの人が楽しめる「文章」、
つまり、わかりやすい「文章」は
注意しなきゃいけないよ、
みたいなことを私は
『限界芸術論』から読み取りました。
とはいえ、
タイトルに「スキャンダル」を含む本なら
わがクレヤン定期購読者でもある
末井さんの
『素敵なダイナマイトスキャンダル』
のほうが数千倍面白いですね(笑。
2冊目の『イギリス帝国の歴史』
(秋田茂著/中公新書)は、
まだ全部読めてないんだけど、
例によって、最近の流行らしい
「アタシたちが学校で
教わった歴史って何だったの!」
的な歴史の本です。
学生時代、歴史が嫌いだった
アタシとしては、
学校で教えてくれる歴史なんか
「信用」できないって感覚は
間違ってなかったんだ!って
感じられる本は、
ホント読んでて楽しい。
「独立」とか「維新」とかって、
さも、その瞬間に悪いことがいいことに
転じたみたいな「単語」に
騙されちゃいけないよなあ、とか。
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あと、
「個人的なことは政治だ」だったかな、
上野千鶴子センセのセリフを思い出して、
個人的なことは世界史だ、
ってセリフが頭に浮かんだ。
ええ、「個人的なことは政治だ」って
キャッチコピーは好きですわ。
自発的な疑問を追及すると
見えてくるのが「歴史」で、
それは、教科書の「歴史」とは
ぜんぜん違ったものだったりします。
自発的な疑問が「世界史」の
入り口だったりするんだよなあと。
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10月21日(火)13:00〜14:30
和光大学ジェンダーフォーラムで
講演します(一般聴取可能)。
タイトルは
「裁縫する女のジェンダーポリティクス」。
10/11からミニ個展も開催!
準備しないといけないんだけど、
まだ何もやってない!
@watanabe_kou からのツイート
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●雑誌『hito(ヒト)』3号にインタビュー掲載
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●歌人の枡野浩一さんとのユースト対談↓
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●文筆家の近代ナリコさんの『裁縫女子』(リトルモア)書評↓
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●『裁縫女子』は↓で最初の4ページが読めます(無料)。
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