ポチのクレヤン編集長日記:ポチことツルシカズヒコが書く身辺雑記
野上弥生子の危惧と伊藤野枝の計算&直感
【あきらめない生き方 詳伝・伊藤野枝 】連載中!
第185回〜第187回をアップしました。
野枝と野上弥生子の考え方の違い、
生き方の違いが鮮明に表れています。
まず、辻潤との別居と大杉との恋愛ですが、
これは野枝が自分で書いているように、
まず辻との別居の決断ありきで、
そこにたまたま絶妙なタイミングで
大杉との恋愛が生じたと考えられます。
お弥生さんは、
大杉との同棲はまた同じ失敗を
繰り返すことになるのではと
危惧していますが、
大杉の両親はすでに他界しているので、
嫁姑問題は起こりえないと、
野枝は計算していたのではないでしょうか。
子供は実の両親の元で育てるのが
必ずしもよいことではない、
と野枝は考えていたようです。
このあたりも、
野枝さんとお弥生さん見解の相違です。
実際、野枝は大杉との間に生まれた
次女・エマを、大杉の妹の養子にしましたが、
彼女は実に幸福な一生を送ったようです。
もし、野枝が大杉と同棲することなく、
しばらく流二とふたりで生活しながら
勉強したいと望んでいたら、
お弥生さんは野枝の経済面を
本気でバックアップしたでしょう。
しかし、野枝は大杉の人格、知性、
思想に強烈な魅了を感じたわけです。
ところで、
野枝はライバルである堀保子、
神近市子には勝てるという
確信があったようですが、
その根拠は果たして
なんだったのでしょうか。
私の答えは、これです。
野枝さんは自分の直感に従い、
それを信じたのです。
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