第1228回　モリス風プリント柄のシャーティング

「ヨーロッパ服地のひでき」さんでは、
YUWA（有輪商店）の
ウィリアム・モリス風プリント柄の
シャーティングが、在庫限りの
50%オフになっているようです。

手芸部のTさんが、
モリス柄が好きなんですよねえ。
そして、こんな難しい柄が似合うんですよ。
Tらしく見えるのよ。
「自我」が確立しているせいでしょうか。

シャーティングとは、「shirting」で、
シャツ用の生地という意味です。

織り組織や厚さを限定した呼称ではなく、
わりとあいまいなネーミングと言えます。

シャーティングという名前は、
シーチングに比べると
あまり知られていないので、
このふたつの違いを聞かれたら、私は、
「ほぼ同じものだが、
シャーティングのほうがやや薄い」
と答えています。

しかし、
アタシ所有の服飾辞典によると、
必ずしも「薄め」を指すネーミング
でもないようで、
というか、服飾辞典では、
生地名については必ず複数の解説があり、
こういうものを指す場合もあり、
こういう場合もあり、
という調子なんですよ。

要するに、生地の名前というのは、
とてもいい加減なものなんだよね。

織り組織を示す名前、
用途を示す名前、
イメージでつけている名前、
開発した企業の商標、
日本独自の呼び名など、
まあまあとにかく、
名前のつけ方に規則性がありません。

生地の名前のわかりにくさは、
繊維や洋服というものが、
いかに「イメージ」で売買されるものかを
示しているとも言えるわけですね。

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