コウコラム:「服を買わない生活」の中で考えたアレコレを書きます

第1591回 洋服コース4年生だもの


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今日のコウ手芸部では、
洋服コース4年生のTさんが、
ポリエステル・シャンタン生地の
プルオーバー・ブラウスを作りました↓

20161009_ph01

いわゆるバックサテン・シャンタンで、
光沢のない面が表面ですが、
光っている面を表面として使っても
よい生地です。

シャンタンのお色は、
写真ではわかりにくいですが、
ターコイズブルーというには
やや緑味が少なく、
マリンブルーというには
ややシアンが少ない感じ。

「何て呼んだらいいブルーかしら」
という青でしたが、
とってもきれいな色でしたよ。

黒にも白にも合うし、
Tさんの好きなパールのネックレスも
合いそうだし、
着やすいんじゃないでしょうか。

さて、
ソーイング初心者の方への
生地選びのアドバイスとして、
「ポリエステルは避けてね」と
よく言うんですが、
ポリエステル・シャンタンは「例外」で、
初心者が家庭用ミシンで縫うのにも
適した素材です。

ただ、ポリエステルですから、
シワになりにくいのは、
着用時には利点ですが、
製作時には欠点となります。

初心者の生地選びに、
ポリエステルなどの化繊を避けるよう
言う最大の理由は、
シワになりにくいからです。

とはいえ、シャンタンは、
厚みのある素材ですから、
シワになりにくいポリエステルの中では、
比較的アイロンがきくほう。

アイロンがききにくい生地は
なぜ初心者向きではないかというと、
効率的な縫製を行うにおいて、
アイロンでの準備は重要だからです。

特にカーブ部分は、
アイロンがきれいにかけられるかで決まる
と言っても過言ではない。

Tさんのブラウスも、
裾がカーブしているので、
アイロンがけに苦労していました。

裾のカーブをきれいに仕上げるコツは2点。

・縫い代を細くする
・手でまつり縫い

Tさんは「細い縫い代だと
きれいにミシンをかける自信がない」、
また「手縫いはできるだけしたくない」。

コウ先生は自主性を第一義に
考える先生ですからねえ(笑)、
本人のイヤがることを避けた縫製方法を選択し、
Tさんがミシンできれいに縫う自信のある
最小幅の1.5cmで裾縫いしてみたんですが、
一カ所ものすごくきれいに縫えたものの、
全体としてはうまくいかず、
「おうちで修正します」となりました。

(実際に体験して思い知らせる教育法、とも言う)

まあ、大半の方はイヤがりますが、
シャツやブラウスのカーブした裾の
推奨縫い代幅は5ミリですね。

数学的に説明するなら、
カーブした線は線幅が大きくなればなるほど、
外郭線と内郭線の差が大きくなります。

つまり、
縫い代幅が広くなればなるほど、
外郭線と内郭線の差が大きくなって、
フラットにアイロンがかけにくくなる。

共布バイアステープや見返しを使うという
さらにめんどくさい対処法も
あることはありますが。

それから、
ポリエステル・シャンタンの場合、
ミシン糸は「ファイン」がおすすめです。

洋服コース4年生のTさんですから、
もうそんなこといちいち言わなくてもねえ。

コ「ミシン糸は、きっとファインね、
裾を手縫いしたくないとか絶対言うんだし、
ええ、ええ、ファインだわよねえ」

って、のぞいてみたらば!

T「あ、事情があってー、
うちにあったシャッペです」

って……。

手を抜くんじゃねえっ!

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