第1727回　本を見ながら作り方を覚えてしまうと

コウコラム：「服を買わない生活」の中で考えたアレコレを書きます

2017-04-15（土）

今日のコウ手芸部では、
身長179.8cmで現在２枚目の
マイサイズ・スカートを製作中のHさんが、
次回作についてコウ先生に相談するため、
図書館で借りた複数のソーイング本を、
かなり重かったろうに、
持ってやって来ました。

ソーイング本は、
初級者が「簡単に」作れるタイプの本と、
上級者向けの「マニアなテク」が
掲載されているタイプの本にわかれます。

Hさんが持って来た本の中に、
「マニア向け」があって、
わりに詳しく解説されている作り方を
つらつらと眺めていたんですが、
へええ、と思う作り方がありました。

ひとつは、
コウ先生が普段、やってはいけない方法
として教えているものなんだけれども、
ときどきその方法で縫う人がいるので、
どうしてだろう、危ないのに、
と思っていたんですが、
なるほど、
その方法を推奨する本が存在したんだなと。

モノ作りは、
最終的に完成させることが究極の目的ですから、
完成にいたる道は複数あります。

そのどれを採用するか、
あるいは、
どんなショートカットを見つけるかは、
作者の裁量です。

複数の道から選択するには、
複数の道の存在を知る必要がある、
という意味においては、
土台になる知識が多ければ多いほど、
自分にとってベストな選択が可能になります。

知ってて選ばないのと、
知らなくて選べないのは
大きな違いであります。

モノ作りの最大の楽しみは、
自分なりのショートカットを見つけることだと
書いているベストセラー作家がいましたが、
その点は私も同感です。

もうひとつ、
モノ作りの最大の楽しみとして、私は、
応用する楽しみがあるのではないかと思います。

ソーイングをはじめるにあたり、
コウ手芸部にやって来た人で、
参加の理由を、
本を見ながら作り方を覚えてしまうと
応用がきかない、
直接対面で、逐一、どうしてそう縫うのかを
聞きながら教わり、応用力を養いたい、
と言った人がいます。

なんてステキな参加の理由だろう！
と感激しました。

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「裁縫する女」のジェンダー・ポリティクス
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http://bit.ly/fHvj35