第2029回　今までの積み重ねがエスカレートしたように

コウコラム：「服を買わない生活」の中で考えたアレコレを書きます

2019-01-14（月）

現在のわが家の討議は、連日、
『週刊SPA!』女性蔑視記事問題です。

今夜の「報道ステーション」では、
トップニュースで取り上げられ、
オープンミーティングの場面では、
女性陣のなかの黒一点として、
ツルシくんもしっかり映ってた！

じいちゃん、素敵！かわいー！
私のつくったタートルネックのカットソー〜。

＊

Huffingtonpostの記事にもなっていますが、
今日は、署名を集めた大学生たちが、
『週刊SPA!』編集部と懇談しました。

その前に開いたのが、
オープンミーティング。

私は手芸部で参加できなかったので、
ミーティングの様子をツルシくんから
聞きました。

職場での女性差別、外国人差別、
声を上げる人への差別の実態が、
参加した女性たちから語られていたそうです。

多くの人が涙を流しながらの訴えだったと。
ひとつひとつ聞いてて私もジンと
してしまいました。

「報道ステーション」で紹介された
懇談後の編集部のコメントのなかの
「山本さん（声をあげた大学生の代表）たちは、
外国で暮らしていたから、違う視点を……」
には、再びあきれかえりました。

編集部は反省の態度を示していた
ということでしたが、
問題の根本（というか、世界の流れ）を
いまだに理解していないのでしょう。

対して、山本さんの、
編集部が女性蔑視の記事を
つくるにいたったことへの
「今までの積み重ねがエスカレート
したように見える」の発言は、
的確だと思いました。

個人的見解ですが、
「今までの積み重ね」のはじまりは、
1995年のツルシくんの編集長解任事件、
そして、それにだれも声を上げなかったこと、
だったのではないかと思います。

23年後に、
あんな記事を掲載する雑誌になるとは、
かつて仕事をしていた者としてビックリですが、
負の積み重ねなんでしょうね。

＊

富者と貧者の格差の広がりは、
一方に富を蓄積し、
一方に、貧困、労働苦、奴隷状態、無知、
野蛮化、道徳的堕落を蓄積するそうです。

単なる収入の高低ではなく、
知的、精神的な貧困が
蓄積されてしまうことによって、
まるで違うコミュニティを生み、
そのなかに住みつづけることによって、
自分のコミュニティに属さない人との
コミュニケーションがとれなくなってしまう
わけですね。

格差の広がりを縮める方向への活動が、
20代の大学生からはじまっていることが
たのもしいと思います。

＊

対岸にいる人たちは、
蓄積された負が大きすぎて、
いますぐに事の重大さに
気づくことはできないかもしれません。

けれども、そういう人たちに向けての
呼びかけは無駄にはならない。

いつか、ハッと、
ああそういうことだったのかと
気づく日があるよ、きっと。

なんて話をツルシくんとしました。

＊
最新刊『ワタナベ・コウの
日本共産党発見!!2』、絶賛発売中です↓

コウ先生のLINEスタンプ第3弾
「猫のマリコ」堂々発売中！

（↑クリックすると販売ページに飛びます）

＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
コウ先生画、LINEスタンプ発売中です！
↓クリックすると購入ページにリンクします。

＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊

＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
2014/10/21に開催された、
ワタナベ・コウの和光大学での講演
「裁縫する女」のジェンダー・ポリティクス」の、
当日配布資料のpdfファイルです↓
「裁縫する女」のジェンダー・ポリティクス
＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
●雑誌『hito（ヒト）』3号にインタビュー掲載

●文筆家の近代ナリコさんの『裁縫女子』（リトルモア）書評↓
http://bit.ly/fHvj35