ポチのクレヤン編集長日記:ポチことツルシカズヒコが書く身辺雑記

きっかけは若松孝二監督の話

宮城県美里町の実家から、
母と一緒にタクシーで大崎市民病院へ。

タクシーの運転手さんは気仙沼出身で
気仙沼在住の娘さんを津波で亡くしたという。
娘さんは中学1年生の息子と避難場所に避難したが、
そこを津波が襲い
息子は流されながらも瓦礫につかまり
手を引っぱり上げてもらい救助された。
淡々と話す運転手さんの話を
黙って聞いているしかなかった。

9時半ごろ大崎市民病院到着。
まず内科外来で白血球の注射と血小板の点滴。

昼食は病院内にある
ファミマで買ったお弁当を食べる。
母はお稲荷さん3個、納豆巻き4個の
弁当を苦もなく平らげた。
体調がよい証拠だ。

午後の外科外来は15時から。
待ち時間が大変なのだ。
母のストーマ改造手術をした患部は、
2週間前とは比較にならないほど回復していた。

帰りのタクシーの運転手さんが、
僕が関わっていたころの
『週刊SPA!』の愛読者だったことを知り、
ちょっとうれしかった。

きっかけは若松孝二監督の話だった。
美里町にある南郷高校の校名は
かつて南郷農業高校だった。
若松さんは南郷農業高校中退なのだが、
そのへんの話から宮城県北部出身の文化人である
大友克弘、宮藤官九郎、
いがらしみきおあたりの話題になった。

「お客さん仕事は何されてるんですか?」
と運転手さん。
僕がかつて『週刊SPA!』編集長だったことや
クレヤンのことなどを話すと、
運転手さんいわく
「え〜っ、そうなんですか!?
SPA!は創刊当時から
90年代半ばまで毎週読んでました。
今も何冊か当時のSPA!持ってますよ」。

気分がよくなった僕は調子に乗って、
『週刊SPA!黄金伝説』という本を僕が書き
朝日新聞出版から出版されているので、
ぜひ読んでみて下さいと宣伝しておきました。

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