小山静子『良妻賢母という規範』(頸草書房)読了。
といっても、研究書なので
細かいところは飛ばし読みです。
ですが、私の知りたいことのおおよそは、
この本によって知ることができました。
ありがたい本でした。
この本をエッセンスにして、
新書とかで一般の人でも読みやすい
形の本にしてくれたらよいのに
とも思いました。
例えば冒頭の「はしがき」に
こんな一文があります。
〈わたしが本書で試みようとしていること、
それは従来の女性史研究にありがちであった、
抑圧史観や被害者史観にのっとった
歴史叙述を排することであり、
女の問題に限定して、
悪くいえば矮小化して、
研究課題を設定しないことである。〉
これでも理解はできますが、
これをこんなふうに書き換えると
よりわかりやすいというか、
リズミカルに読めるのではないだろうか。
〈わたしが本書で試みようとしたのは、
従来の女性史研究にありがちな
抑圧史観や被害者史観にのっとった
歴史叙述を排すること、
そして研究課題の設定を女の問題に限定し
矮小化(悪くいえば)しないことである。〉
う〜ん、大差ないか……。

