ポチのクレヤン編集長日記:ポチことツルシカズヒコが書く身辺雑記

平塚らいてうの紅吉への愛


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文:ツルシカズヒコ 絵:ワタナベ・コウ

FB「裁縫する女」と近代日本

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「伊藤野枝 1895-1923」第25回執筆中。

『青鞜』の創刊は1911年9月。
今、1912年の春から夏ごろの
『青鞜』についての資料を読んでいる。

この年の初頭、
年の若い尾竹一枝(紅吉)が青鞜社員になり、
活気づく『青鞜』であった。
紅吉は1913年ごろの
『青鞜』の表紙を制作したアーティストです。

平塚らいてうと紅吉は同性愛の
関係だったと言われています。

実際、らいてうも紅吉もふたりが
抱擁し接吻して恍惚状態になった
ということを『青鞜』の
誌面に書いています。

らいてうの自伝では
それに言及していないけど。
このへんも
「教科書が教えない平塚らいてう」
なんでしょう。

 

らいてうは生まれながら
因習にとらわれていない
紅吉の自由奔放さを買っていました。

らいてうは『青鞜』創刊後の
青鞜社内部のスタッフの反応に
物足りなさを感じていて、
そのことも『青鞜』の
誌面に書いています。

つまり、らいてうと同窓の
日本女子大卒のスタッフに、
らいてうはある殻を破れない
物足りなさを感じていたのです。

創刊されたばかりの『青鞜』に
ビビッドに反応したのは、
東京在住の日本女子大卒業者ではなく、
地方在住の女学校卒業者でした。

紅吉も大阪の女学校卒でした。
遠くにいる年少者の方が
『青鞜』の革新性に気づいている
ということに、
らいてうも気づいたのでしょう。

らいてうが紅吉を「愛した」のは、
そういう理由もあったと思う。

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