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「あきらめない生き方 詳伝・伊藤野枝」87回 ピアノラ

文●ツルシカズヒコ 一九一三(大正二)年六月二十八日、午後四時ごろ、野枝はじっと座っていることができないので家を出た。 音楽会の切符は三枚あったので、保持を誘ってみようかと思った。 一枚は辻の妹の恒に渡し、後で青鞜社の事務所に来るように言っ...
詳伝・伊藤野枝

「あきらめない生き方 詳伝・伊藤野枝」86回 アルトルイズム

文●ツルシカズヒコ 一九一三(大正二)年六月二十八日の朝、辻はその日の夕方に開かれる南盟倶楽部の音楽会に来るようにと、切符を置いて出かけた。 野枝は落ちつかない気持ちで部屋の掃除をしたり、そこらの書物を引っ張り出したりしていると、思いがけな...
詳伝・伊藤野枝

「あきらめない生き方 詳伝・伊藤野枝」85回 木村様

文●ツルシカズヒコ 一九一三(大正二)年六月二十七日の朝、野枝が目覚めて一番最初に頭に浮かんだのは、そろそろ来るだろう荘太からの手紙だった。 締めつけられるような苦しい気持ちで、床の中から出た。 辻が出かけて二十分とたたないうちに、その手紙...
詳伝・伊藤野枝

「あきらめない生き方 詳伝・伊藤野枝」84回 ドスト

文●ツルシカズヒコ 一九一三(大正二)年六月二十六日、その日の朝、野枝は疲れていたのでかなり遅く目を覚ました。 野枝はこの日もまた校正かと思うとウンザリした。 しかし、今朝は手紙が来ていないのでのびのびとしたような気持ちになり、辻に昨日、岩...
詳伝・伊藤野枝

「あきらめない生き方 詳伝・伊藤野枝」83回 動揺

「あきらめない生き方 詳伝・伊藤野枝」83回 動揺文●ツルシカズヒコ 野枝がようやくの思いで染井の家に帰り着き部屋に入ると、机の上にまた荘太からの手紙が乗っていた。 息が詰まりそうなので、横になり目を瞑ったままじっとしていた。 二十分もたっ...
詳伝・伊藤野枝

「あきらめない生き方 詳伝・伊藤野枝」83回 動揺

「あきらめない生き方 詳伝・伊藤野枝」83回 動揺文●ツルシカズヒコ野枝がようやくの思いで染井の家に帰り着き部屋に入ると、机の上にまた荘太からの手紙が乗っていた。息が詰まりそうなので、横になり目を瞑ったままじっとしていた。二十分もたってやっ...
コウコラム

第2532回 白いリネンのスカート

日曜日のコウ手芸部では、Yさんの白いリネンのスカートが完成しました↓ウエストは、後ろのみゴムが入っていて、リボンを結んで着用するデザインです。裏地もついてます。* * * * * *YouTube「ワタナベ・コウのSEWINGチャンネル」最...
詳伝・伊藤野枝

「あきらめない生き方 詳伝・伊藤野枝」82回 校正

文●ツルシカズヒコ 一九一三(大正二)年六月二十五日、その日は『青鞜』七月号の校正を文祥堂でやる日だった。 野枝は荘太に宛てた第二の手紙を書き直そうと思ったが、朝出る前に書き直すのは無理だと判断し、第二の手紙を包みの中に包んで仕度をしている...
詳伝・伊藤野枝

「あきらめない生き方 詳伝・伊藤野枝」81回 第二の手紙

文●ツルシカズヒコ 一九一三(大正二)年六月二十四日の朝、辻が出かけるとすぐに「京橋釆女町(うねめちょう)にて」と裏書きされた、荘太からの手紙が届いた。 それは荘太が前日の夕方に書いた手紙だった。 野枝は前夜、荘太への手紙を書こうとしたが疲...
詳伝・伊藤野枝

「あきらめない生き方 詳伝・伊藤野枝」80回 高村光太郎

文●ツルシカズヒコ 野枝は辻との関係を早く話してしまいたいとあせっていたが、なかなかきっかけがつかめないでいた。 そのうちに荘太は『中央新聞』の野枝の記事について話し出した。「僕にはあなたがひとりの方ではないか(ママ)といふ不安があつたので...
詳伝・伊藤野枝

「あきらめない生き方 詳伝・伊藤野枝」79回 文祥堂

文●ツルシカズヒコ 一九一三(明治三十六)年、六月十八日。「動揺」(『定本 伊藤野枝全集 第一巻』_p27)によれば、その日の朝、野枝と辻はいつものように、辻の母・美津や妹・恒(つね)より遅れて起きた。 ふたりともまだ寝衣(ねまき)のままの...
詳伝・伊藤野枝

「あきらめない生き方 詳伝・伊藤野枝」78回 フュウザン

文●ツルシカズヒコ 木村荘太「牽引」(『生活』1913年8月号)によれば、六月十二日か十三日ごろの晩、長尾豊が荘太を訪ねてきた。 荘太は友人である長尾に、自分が伊藤野枝に興味を持っていることを話していた。 長尾はいきなり野枝のことを話し出し...