コウコラム:「服を買わない生活」の中で考えたアレコレを書きます

第956回 あの椎の暗緑色の偉大な毬


ツルシカズヒコ文、
ワタナベ・コウ絵で絶賛連載中の
『伊藤野枝1895-1923』、
第38回骨肉
の絵を描きました。

『伊藤野枝1895-1923』第38回骨肉 by ワタナベ・コウ on pixiv

最初のコマの右端の植物は、
七草粥の材料のひとつでもある
コハコベです。

話がちょうど今ごろの時期の話なので、
描き入れてみました。



野枝と辻潤が住んでいた染井の家の
三畳の部屋については、
辻潤が書いたエッセイ「書斎」を
参考にしました。

野枝がころがりこむ前の、
辻潤がひとりで過ごしていた時期の
部屋の様子なので、
当時は違っていた可能性が高いのですが、
この「書斎」というエッセイが
ものすごく好きなので、
参考にしました。

辻潤の「書斎」は、
何度読んでもジンワリする
いい文章です。

谷沢永一セレクトのこの本↓にも
収められています。

そして、
今回の絵の主人公は、
大きなモコモコした木、
椎の木です。

椎の木のイメージは、
野上彌生子が野枝について書いた
『彼女』という小説の中の
「あの椎の暗緑色の偉大な毬」
という描写から膨らませました。

いやあ、それにしても、
椎の木を「毬」って表現するなんて、
なんて上から目線なの!
(内心、誉めてる)

さすがフンドーキン醤油一族、
いや、漱石門下、
師匠含めてテメエら、
どこまで神視線で書くんだ!
って感じ(笑。

野上彌生子(1885-1985)は、
野枝より10歳年上。

フンドーキン醤油一族ってだけでも
イヤミなのに(笑、
同じ漱石門下で法政大学学長も
つとめた野上豊一郎が夫という
さらにイヤミなヒト(笑。

1913年当時、彌生子は、
野枝と辻潤が住んでいた染井の家の
近くに住んでいて、野枝とはずいぶん
仲良くしていたようです。

野上彌生子の『彼女』は、
全集3巻に入っています↓

「生涯現役」だったと言われる
野上彌生子についてざっくり知るには、
森まゆみ著『断髪のモダンガール』が
おすすめ。

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