第969回　ピケティの『21世紀の資本』、ピケじゃないよ

コウコラム：「服を買わない生活」の中で考えたアレコレを書きます

2015-01-25（日）

Amazonさんが過去購入履歴から
「こんな本、いかがですか」
って新刊とか類似書を薦めてくれる機能は
わりと好きですね。

その機能によって、昨年末くらいから
やたらお薦めされていたのが、
ピケティの『21世紀の資本』。

なんだ、ピケティって！

ピケって生地なら知ってるけど、
と思っていたら、
この本、売れてるんだってねえ。

たまたまつけたテレビで、
紹介されてて、知りました。

ちなみに、
生地の名前であるピケpiqueは
フランス語らしいし、
ピケティ氏はフランスの研究者らしいし、
やっぱり関係あるのかなあ（笑。

で、テレビさんによると、
『21世紀の資本』の
ざっくりした内容は以下。

労働者が一生懸命働くことによって、
資産家と労働者の資産の差は
だんだん縮まると思われていたが、
差は縮まるどころか、
広がることがわかった……。

ウゲッ！

そんな、
100年以上前に
とっくに知られてたことを、
差が縮まるなんて、
そんなんウソに決まってるやん、
騙されてただけなのに、
そんなこと今さら書いて、
売れてるのぉーーーっ！

ってちょっと驚いた、
という話を某さんに話したら、
「多くの人がこうじゃないかと思ってたことを
膨大なデータで証明したんじゃないですかね」
とやさしく解説してくれて、
なるほどー、そういうことかあ、と。

じゃ、読まなくていいや（笑。

※追記、
私の疑問「何でいまさら？」は、
2014/09/14の記事で
すでに解説されてたようです↓
●『21世紀の資本論』って、何が新しいの？
（が、この時点で飯田氏が
ブームにならないのではと予測した
翻訳本が売れているという奇怪現象）

研究者の書いた本って好きなので、
わりと読むほうだと思うんだけど、
データが多い本を読む場合は、
データの部分をすっとばして読みます。

だから、早く読める（笑。

（それで読んでるといえるかーっ！）

（だって、アタシ、研究者じゃないもーん！）

しかし、データ無視してモノ言うと、
体系的に勉強してる人たちからは
「主観じゃなくデータを示せ」
と言われますよ、必ず。

なので、データ満載の本は、
データも読んだほうがいいよ（笑。

けどまあ、
恣意的にデータや数字を
取り出すことも可能なわけだしねえ。

あ！それから、
昨年10月和光大学での私の講演
「裁縫する女のジェンダー・ポリティクス」
を聴きに来てくれた人に
向けて追記すると、
ピケティがらみで今、売れてる本のひとつ
『ピケティ入門』の著者、竹信三恵子氏は、
私の講演の前、
最初に挨拶された方ですよ。

竹信三恵子氏は、
和光大学の現代社会学科長で
労働問題が専門であります。

講演中、檀上から「観察」してた感じでは、
私の話に最もウケてくれてた人が
竹信さんでした。
学生さんじゃなくて（笑。

ヒイヒイ笑ってくれてて
うれしかったなあ。

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2014/10/21に開催された、
ワタナベ・コウの和光大学での講演
「裁縫する女」のジェンダー・ポリティクス」の、
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