コウコラム:「服を買わない生活」の中で考えたアレコレを書きます

第37回 どうやって知り合ったのか?

『沢村貞子 波乱の生涯』(中島信吾著 岩波書店)を読んだ。
沢村さんの夫は大橋恭彦さんで、
(大橋さんが夫という呼び名を嫌い、トノと呼んでたらしい)
大橋さんとは彼が死ぬまで約50年連れ添った。

女性の評伝本で私が最も興味を持つのは、
その女性が夫になった男性とどうやって知り合ったかのくだりだ。
生涯独身だった有名人の評伝はあまり読まない。
というか、独身だったと知った時点で急速に興味が失せる。

最近なんだか、30代くらいの独身の女性から
(そのほとんどが婚活中だとか、結婚したいんですよおと言う)
「どうやって知り合ったんですか?」と聞かれる機会が多い。

私もポチといっしょになる前は
(28歳でいっしょになったから25歳くらいのころ)
年上の既婚女性に同じ質問をよくしていた。
すごくよくしていた。結婚したかったからだ。
私とポチは未入籍なので、「みんな」のしたい結婚とは
かなり(ちょっとか?)違う結婚だと思うけど。

でも、ああいう質問をして回答を得て対策を立てて結婚「できた」、
のだとは思わない。
偶然、結婚できた、がいちばん適切な気がする。
役に立たないのに「どうやって知り合ったんですか?」
と質問していたわけだ。

その上、もう別に結婚したいわけでもないのに、
ほかの夫婦がどうやって知り合ったかはわりと興味がある。
どういうわけだ。
そういうことにオンナは興味があるもんなのか。
興味のない人もいるだろうから、
そういう質問をしたがるオンナたちになにか共通項はあるのか。