第1563回　作り手の目でチェックすると

コウコラム：「服を買わない生活」の中で考えたアレコレを書きます

2016-09-06（火）

明日から2日間は取材旅行に出ますので、
9/7〜9/8は手芸部申込み等の
メール返信が出来ません。
ご了承ください。

＊

今日のコウ手芸部では、
おうちで帽子を10個作ったというSさんの
「何度縫ってもボコボコする」
という帽子の縫い目を確認しました。

サイドクラウンとブリムの縫い合わせが
「ボコボコ」してるんですが、
Sさんが、気になって調査してみたら、
既製品のも「ボコボコ」してるのが多いと。

Sさんは、今日は、
短冊あきのシャツを製作したんですが。

短冊あきの角もきれいに縫うのは難しいんですよ。

角がきれいに縫えていないのを
ごまかすために
テープとかタグみたいなものが
いかにも「デザインですよ」的に
くっついている服がわりとあります。

あれは、短冊あきがきれいに縫えないのを
ごまかすための「デザイン」なわけですよ、
なんてことを話したんですが、
いや、ホント、既製品ったって、
縫製のまずいものはまずいし、
それをごまかすためのデザインが
いっぱいありますよ。

（デザインとは「ごまかし」だ、とも）

自分で作ってみると、作り手の目で
モノをチェックするようになって
発見が多いわけですよ。

で、Sさんの帽子のボコボコ、
あれこれ確認した結果、
接着芯を表地と同じバイアス方向で
裁断していないせいではないかと。

Sさんいわく、
「今まで芯の方向なんて
気にしたことがなかった！」

不織布（紙みたいなやっすいヤツw）以外の
織りタイプ、編みタイプの接着芯の場合、
生地と同じ方向に裁断しなくてはいけません。

帽子（一般的なクロシェタイプ）は、
サイドクラウンとブリムを
バイアスに裁断します。

接着芯も同じバイアスにとらないと、
伸びを部分的に抑えてしまいます。

と、書いてきて、ふと思ったんですが。

バイアスに裁断するのって、
生地にしても接着芯にしても、
ものすごい無駄が出るんですよ。

もしや、その無駄を省くために、
サイドクラウンやブリムを
バイアスで裁断せずに作っている
既製品の帽子ってあるんじゃ……。

ああ、そうすると、ボコボコするかも。

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