コウコラム:「服を買わない生活」の中で考えたアレコレを書きます
第1961回 断捨離で本を整理してたら
今日のコウ手芸部では、
Kさんの、
ダブルガーゼのワンピースが
完成しました↓
Kさんは昨年から参加中の30歳の若者なんですが、
先日、断捨離で実家の本を整理してたら、
コウ先生の名前を見つけてビックリしました、
という話をしてくれました。
Kさんが、小学生高学年くらいの頃、
大好きだったというその本は、
学校の怪談シリーズの一冊、
『放課後のトイレはおばけがいっぱい』↓
上記リンクは、文庫版ですが、
単行本で出版されたこの学校の怪談シリーズは、
売れに売れて、ずいぶんと版を重ね、
映画にもなりましたし、
インドネシア語版に翻訳されたりもしました。
ある筋の話では、
版元がこの本で立派なビルを新築したとも、
この本で担当編集者が部長に昇進し、
「おばけ部長」と呼ばれたという話もあります。
(「おばけ部長」は、私とツルシの
結婚披露パーティにも出席してくれました)
Kさんいわく、当時の子どもはみんな、
この本を知っていると思う、
そのくらい、自分も大好きだったし、
大人気だったといいます。
そんな本の絵を描いた人に、
大人になって、偶然、しかも、
裁縫の先生として会えるなんて!
と非常に驚いていました。
*
おばけの本のイラストを描いたとき、
私は20代でした。
おばけ部長になる前の担当編集者の方は、確か、
雑誌『アンアン』のエステかなにかの
タイアップページでの私のイラストを見て、
おばけの絵の依頼をしてきてくれたんでした。
当時、児童書の絵も描いていたんですが、
『アンアン』でおばけの絵を描く人を探した
ってところに、編集者のセンスがしのばれます。
打ち合わせではじめて訪れた出版社のビルは、
木造のかなり古い2階建てでした。
小学館とか集英社と同じ出版社とは思えず
(大変失礼な話ですが)、
間違いじゃないかと会社名を確かめた記憶が
あります。
いやああ、それが、のちにあんな大きなビルが
建つことになるとは。
*
文章と絵がある本で、
絵=イラストを担当する人への支払いは、
「買い取り」つまり、初版時の原画料のみ
という契約が一般的です。
その後、本が売れて増刷しても、
絵を描いた人には一銭も支払われないわけです。
絵の分量や性質、描いた人にもよりますが。
そうした契約が一般的だった背景をふまえて、
おばけ部長こと担当編集者の方が、
「売れると思います。印税契約にしませんか」
と言ったことをよく覚えています。
いっときは増刷のペースも量も多かったので、
本当によい「思い出」です。
Kさんは、おばけの本はとっておくことにしました、と。
本をかく仕事を長年やってきて、
うれしい瞬間でもありました。
*********************
コウ先生の楽天お気に入りリスト↓
●着物JAPANリスト
●洋裁手芸リスト
●キッチン器リスト
●ミシンリスト
●猫リスト
●美容リスト
●食リスト
●靴リスト
●雑貨家具リスト
*************************
コウ先生のLINEスタンプ第3弾
「猫のマリコ」堂々発売中!
*********************
コウ先生画、LINEスタンプ発売中です!
↓クリックすると購入ページにリンクします。
iPhoneでのLINEスタンプの買い方はこちらで!
@watanabe_kou からのツイート
*********************
●コウ手芸部
●コウ手芸部Google+
●ワタナベ・コウの子ども手芸教室
●FB裁縫女子宣言!
●FB「裁縫する女」と近代日本
●ワタナベ・コウの楽天myページ
●クレヤン放送局
*********************
*********************
2014/10/21に開催された、
ワタナベ・コウの和光大学での講演
「裁縫する女」のジェンダー・ポリティクス」の、
当日配布資料のpdfファイルです↓
「裁縫する女」のジェンダー・ポリティクス
*********************
●雑誌『hito(ヒト)』3号にインタビュー掲載
●「サイゾーウーマン」インタビュー↓
Mサイズ信仰、リバティ族……
裁縫したいオンナたちの虚栄とプライド
●文筆家の近代ナリコさんの『裁縫女子』(リトルモア)書評↓
http://bit.ly/fHvj35