ポチのクレヤン編集長日記:ポチことツルシカズヒコが書く身辺雑記
「危険思想」
2012-06-28(木)
山崎明子『近代日本の「手芸」とジェンダー』読了。
3章も読み応えがありました。
工芸は美術つまり芸術に分類されるのに、
手芸(裁縫)は芸術に分類されないわけですが、
そのあたりの検証に興味がわくのです。
服を作ることに関して、
アーティストになるには
デザイナーになる道しかないわけです。
そうすると彼らがデザインした服を縫製する人もいて、
そこには厳然たる階級差が生じるというか、
分業制が確立してしまう。
ワタナベ・コウには最初からデ
ザイナー志向はなかったという。
良妻賢母思想の裁縫にも強烈な違和感を持っていた
彼女がやっている服作りって何なんだろう?
改めてそんなことを考えました。
以上の発言をFBにしたところ、
著者の山崎明子さんから丁寧なコメントをいただきました。
どうやら【裁縫女子】は「危険思想」らしいぞ。
そんなアグレッシブな研究をしている
山崎明子さんが教鞭をとっている
奈良女子大で6/29、6/30、イベントが開催されます。
映画上映と講演です。
テーマは「映画制作とジェンダー」。
★ワタナベ・コウ「裁縫女子2」連載中