第1885回　二度と人間の可能性を狭める教育に

コウコラム：「服を買わない生活」の中で考えたアレコレを書きます

2018-03-18（日）

今日の手芸部では、
母娘で参加中Mさんちの娘ちゃん、
Mちゃん（もうすぐ６年生）の
スカートが完成しました↓

立体的なミシン刺しゅうのお花が
飛んでる超かわいい生地は、
「ミナペルホネン」の「skip」の
コットンリネン（綿麻）です。

Mさん親子は昨年から参加中で、
最初は、娘ちゃんのみを
参加させたいという
おかあさんからの申込みで、
申込み理由は「将来の夢のため」。

備考欄には、
「娘は今よりもずっと幼い頃から
洋服のデザインや裁縫に興味があり、
今も変わらずにおりますので、
そろそろ具体的に動いてみようかと
家族で話し合って
探しておりましたところ、
御教室をHPで見つけました」
と書いてありました。

Mちゃんは、
いつもかわいいコーディネートで
レッスンにやってきます。

おかあさんと一緒のときは、
やっぱり「子ども」だわ、って感じなんですが、
ひとりで大人に混じってレッスンするときは、
小学生とは思えないほど落ちつき払って、
作業を進めるので、毎回、感心しています。

おかあさんといっしょのときは、
おかあさんのためを思って、
子どもっぽいフリをするのでしょうか。

途中から「私も通いたい」となった
おかあさんが、これまた大層なお洋服好き。
いつも素敵な洋服を着ております。

手芸好きでもあって、
独学でいろいろつくってきたということですが、
いちどいっしょにレッスンしたら、
「教わるとぜんぜん違う」と言っていました。

母娘そろっての
「ミナペルホネン」ファンでもあります。

先日、おかあさんだけで
ミナのイベントに参加したときには、
デザイナーの皆川さんをつかまえて、
小学５年の娘が大ファンであること、
（娘が）洋裁教室に通っていることを
伝えたそうです。

「いまから準備しているとはすごいですね」
と皆川さんに言われました、
という話を教えてくれました。

私がミシンで人間の洋服を
つくりはじめたのは13歳ですから、
11歳からのMちゃんの「早さ」には、
確かに驚きます。

驚くけれど、十分作れるし、
大人と同じように教えています。

大人と子どもの両方に教えていると、
大人の頭がいかに固いかを実感するとともに、
子どもの頭の柔軟性と、
子どもの、いや、人間の可能性の大きさを
日々実感します。

好きなことがあるのはいいことです。

ご両親が、好きなことを思いっきり
勉強させてくれるのも素敵だなあと
思います。

将来の夢は、途中で変わっても
ぜんぜん問題ないと思いますが、
人間が毎日、身につける洋服の「構造」に
早くから触れておくことは
決して損ではありません。

なにより、布でのモノ作りは、
立体的な思考力を身につけることにも
役立ちます。

それを身をもって証明しているつもり
なんだけど……いかがでしょう（笑。

裁縫が二度と「良妻賢母」なんて
人間の可能性を狭める教育に
利用されないよう強く願って、
今日のペンを置きます。

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