第907回　尾竹一枝という人とジャズネップ

コウコラム：「服を買わない生活」の中で考えたアレコレを書きます

2014-11-25（火）

尾竹一枝という人は、
陶芸家の富本憲吉の妻（のちに離婚）、
富本一枝としても知られる人です。

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尾竹一枝については、
神戸大学の中山修一氏が書いてる
この論文↓が面白いです。
●富本憲吉と一枝の家族の政治学（2）

若いころは、
ずいぶん奔放な人だったようですが、
戦後は『暮らしの手帖』で
童話なんかを書いていたとか。

紅吉は「こうきち」と読み、
自分でつけたペンネームのようなもんですね。
紅色が好きだからつけたらしいですが、
そのへんからしてちょっとヘンです（笑。

平塚らいてうとは、
同性愛関係にあったとも言われますが、
アタシの推察するところ、
紅吉のほうは、文学少女とかにありがちな
思春期特有の好奇心っていうの、
7歳ほど年上のらいてうのほうは、
かわいさ半分もあるでしょうが、
かなり「からかってた」感が
あったのではないか、と私はにらんでいます。

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また、紅吉は、
明治時代に超有名だったらしい
わが新潟県出身の日本画家、
尾竹越堂の長女でもあります。

越堂には、竹坡、国観という弟もいて、
尾竹三兄弟として有名な日本画家三兄弟でした。
竹坡は、少女絵でファンの多い蕗谷虹児の
師匠としても知られてますね。

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（↑中古のみなので画像がない）

尾竹三兄弟は、
アカデミックな美術教育を受けずに
画家になったんですが、
奔放な性格もあって、
大学出身の画家たちと折り合いが悪く、
美術界からハミ出してしまったようです。

自分を持つ人間のほうが
生きにくいのは、
100年前、いや、200年前から
変わんないね。

ときどき、なんでこんな人の絵が
スゴいスゴいって言われてるのか
わかんないときがありますが、
単にその画家が、
ちゃんと派閥に入ってた、
だけだったりするのかもしれません。

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ちなみに、
「美術」っつうのも、
明治になって出来たもんで、
いわゆるアタシのキライな「近代」ですよ。

絵は本来、
自発的に自由で描いてこそ、楽しいもので、
勉強して描いたって楽しくねえだろ、
と思っておりますアタクシも、
アカデミックな美術教育は受けてないので、
もちろん「美術」っつうやつは大嫌いです。

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