週刊ポチコラム:ポチことツルシカズヒコが雑誌批評などを書きます

vol.25  『週刊サンケイ』が報じた連合赤軍事件

大宅文庫で1972年3月、4月発行の『週刊サンケイ』(サンケイ新聞出版局)を閲覧してきた。クレヤン12号の特集が連合赤軍事件なので、当時の週刊誌が連赤事件をどう報道していたかを知りたかったからだ。

『週刊サンケイ』を閲覧したのは、僕が同誌の編集記者OBだからである。僕が同誌編集部に在籍していたのは85年〜88年。

冒頭の写真は『週刊サンケイ』72年4/10号(臨時増刊号)の表紙。表紙のイラストからわかるように、連赤事件を猟奇殺人事件のノリで扱っている。

巻頭カラーのイラストなんかオドロオドロしい猟奇テイスト全開。永田洋子を主人公にしたふうの「エロ漫画」も載っている。

森恒夫や永田洋子の生い立ちや家族を追った記事も週刊誌の常道だ。学校の先生とかクラスメイトのコメントがあったりして。学生時代のアルバムの写真なんかも掲載されている。総括(リンチ)で殺された大槻節子の棺の前で泣き崩れる母親の写真には、グッとくるものがあった。

連赤事件が起きた当時、僕は高1で、事件を報じる週刊誌を何冊か買った記憶がある。確か『週刊サンケイ』を買った記憶もある。しかし、その14年後ぐらいに、まさか自分が『週刊サンケイ』の編集記者になっているなんて、想像もしなかったなぁ〜。