週刊ポチコラム:ポチことツルシカズヒコが雑誌批評などを書きます

vol.2 僕がクレヤンを作っている理由

10月27日の朝日新聞朝刊の1面に、
『小学五年生』と『小学六年生』休刊の記事が載っていた。
1973年に『小学五年生』63万部、『小学六年生』46万部だったが、
最近は6~7万部程度だっという。

朝日の1面に載るぐらいだから、大きなニュースで、
雑誌業界の厳しい状況が今後も加速するってことなのだろう。
1995年〜97年、雑誌業界の年間売上は1兆8000億円ぐらいだった。
今は1兆円を割るぐらいまで落ち込んでいる。

しかし、たとえ5000億円ぐらいまでに落ちたとしても、
雑誌を作りたい人や雑誌を読みたい人がいなくなるわけではない。
雑誌業界の市場規模が縮小しても、
雑誌のニーズがなくなるわけではないのだ。
新聞やテレビのニュースには、
そういう視点が抜け落ちていることが多い。

僕とワタナベ・コウがふたりでクレヤンを作っているのは、
雑誌を作ることが楽しく、充実感が得られるからだ。
(お金の苦労ももしかしたら、充実感の一部かもしれない)
「雑誌を作ることが楽しい」という視点も今、
スッポリと忘れ去られているように思う。

僕はさらにこうも思います。
若い人に雑誌作りの楽しさを知ってほしい、
そして実際に作ってほしいと。

以上、僕がクレヤンを作っている最大の理由です。
ワタナベ・コウとは若干、動機が異なる点もあるかもしれませんが。