ポチのクレヤン編集長日記:ポチことツルシカズヒコが書く身辺雑記
大杉栄「「死灰の中から」と伊藤野枝「転機」と辻潤「ふもれすく」
【あきらめない生き方 詳伝・伊藤野枝 】連載中!
第154回〜第157回をアップしました。
大杉栄「死灰の中から」は、
大杉が野枝と同棲するようになった
経緯を赤裸々に書いてあるのだが、
伊藤野枝が大杉と同棲するようなになった
経緯をこれまた赤裸々に書いたのが
「乞食の名誉」と「転機」である。
ふたりが事細かに
同棲にいたる経緯を書いたのは、
マスコミや同志たちに対する
反論をしたかったからであろう。
日蔭茶屋事件で
散々叩かれたことに対する、
リベンジであり、
事実関係をきちんと整理して
作品として残したかったのであろう。
ちなみに辻潤は「ふもれすく」で
大杉に言及しているが、
「死灰の中から」を
「死灰の中より」と誤記している。
いかにもダダイストの辻
らしいともいえそうだが、
「死灰の中から」での自分の描かれ方が、
あまりにも失礼千万であり、
大杉に対する憤怒があったようだから、
辻は「死灰の中から」という文章を題名を
無意識とはいえ自分の中から
消し去ろうとしていたのではあるまいか。
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