創作だが、野枝が6歳ころ(1901年ごろ)に 北九州で実際に起こった事件をベースにしているのだろうか。 野枝自身の記憶にあることなのか、あるいは誰かから聞いた話なのか。
放火犯の彦七は被差別部落出身である。 それゆえに差別され、悲惨な人生を送った男の人生を 淡々と書いている。
●「火つけ彦七」 ●初出:『改造』1921年7月夏期臨時号掲載。 ●伊藤野枝年譜制作中