詳伝・伊藤野枝

「詳伝・伊藤野枝」第227回 宮嶋資夫の憤激

文●ツルシカズヒコ 十一月十日の『東京朝日新聞』は、五面の半分くらいのスペースを使って、この事件を報道している。 見出しは「大杉栄情婦に刺さる 被害者は知名の社会主義者 兇行者は婦人記者神近市子 相州葉山日蔭の茶屋の惨劇」である。 内田魯庵...
詳伝・伊藤野枝

「詳伝・伊藤野枝」第226回 オースギキラレタ

文●ツルシカズヒコ 一九一六(大正五)年十一月九日未明、神近に左頸部を短刀で刺された大杉は、神奈川県三浦郡田越村(たごえむら)逗子の千葉病院に入院した。 大杉豊『日録・大杉栄伝』によれば、大杉の傷は「右下顎骨下一寸の個所に長さ一・八センチ、...
詳伝・伊藤野枝

「詳伝・伊藤野枝」第225回 新婚気分

文●ツルシカズヒコ 『神近市子自伝 わが愛わが闘争』には「私が葉山の宿に着いたのは、夜になっていた。大正五年十一月八日のことである」と記されているが、「十一月八日」は十一月七日の誤記である。 日蔭茶屋に着いた神近が、出て来た女中さんに「大杉...
詳伝・伊藤野枝

「詳伝・伊藤野枝」第224回 第一福四万館

文●ツルシカズヒコ 『神近市子自伝 わが愛わが闘争』に、こういう下りがある。 ある日、大杉氏が私にいった。 「伊藤野枝君が下宿にはいりこんできて困っている」 「どうしたんです? あの人乳飲み児の子どもさんがあるんでしょう?」 「子どもを千葉...
詳伝・伊藤野枝

「詳伝・伊藤野枝」第223回 フリーラブ

文●ツルシカズヒコ 以下、『神近市子自伝 わが愛わが闘争』に沿って、日蔭茶屋事件を見てみる。 大杉が初めて麻布区霞町の神近の家に泊まったのは、一九一五(大正四)年の秋だったという。 私は自分の一生の悲劇は、恋愛というものを、本能によらず、頭...
コウコラム

第2542回 着物リメイクでサルエルパンツ

今日のコウ手芸部では、Iさんの着物をリメイクした、サルエルパンツが完成しました↓古着の着物で、ウールかな?ポツポツ小さな虫食いがありましたが、うまくリメイクできました。完成してみると、着物っぽくないモダンなプリント模様に見えてかわいいパンツ...
詳伝・伊藤野枝

「詳伝・伊藤野枝」第222回 豚に投げた真珠

文●ツルシカズヒコ 思い迷っていた神近は一度、蒲団から起き出し、大杉を起こして自分の頭に往来している気持ちを話し、その上で自分と別れてくれないかと頼んでみようかと考えた。 しかし、大杉の思い上がった他人を侮蔑した態度、それに長い間苦しめられ...
詳伝・伊藤野枝

「詳伝・伊藤野枝」第221回 短刀

文●ツルシカズヒコ 大杉が書いた「お化を見た話」が掲載されたのは『改造』一九二二年九月号だったが、この「お化を見た話」の反論という形で神近が書いたのが「豚に投げた真珠」で、同誌の次号(一九二二年十月号)に掲載された。 「豚に投げた真珠」に沿...
詳伝・伊藤野枝

「詳伝・伊藤野枝」第220回 私は何もしない

文●ツルシカズヒコ 日蔭茶屋の道に面した棟に到達した神近は、その一階から二階に通じる階段を駆け上がった。 日蔭茶屋の出入口はこの棟の二階にあったからである。 とつ付の部屋には二三人で飲食したらしいチヤブ台が、その儘(まま)残してありました。...
詳伝・伊藤野枝

「詳伝・伊藤野枝」第219回 陽が照ります

文●ツルシカズヒコ 神近は大杉と誠実な話し合いをしたかった。 その希望が断たれた彼女が床の上に起き上がっていたのは、一九一六(大正五)年十一月九日、零時ごろだったろうか。 眠ることによってすべてを忘れようと努めたが、どうすることもできなくな...
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「詳伝・伊藤野枝」第218回 お源さん

文●ツルシカズヒコ 前回に引き続き、神近市子『引かれものの唄』の記述に沿って、神近が警察に自首するまでを追ってみたい。 一九一六(大正五)年十一月八日、日蔭茶屋のある神奈川県三浦郡葉山村字堀の内の光景について、神近はこう記している。 秋の末...
ポチのクレヤン編集長日記

ゆるトーク33回をアップしました!

2025年1月からYouTubeワタナベ・コウ(旧クレヤン放送局)内でチャンネル「ポチ&コウのゆるトーク」を開始しています。しんぶん赤旗掲載記事から話を起して、主に文化芸術に関するゆるいおしゃべりをしています。最新第33回は、ワタナベ・コウ...